慣用句

くだを巻く

(くだをまく)

酒に酔うなどして、とりとめのない話や不平をしつこく言い続けること。

異形:管を巻く

5文字の言葉 / 「く・ぐ」から始まる言葉
くだを巻く ことば
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意味

「くだを巻く」とは、まとまりのないことや不満を、しつこくくどくどと言い続けるという意味です。
主に、酒に酔った人がくどくどと話す様子に使います。

語源・由来

この言葉の「くだ」は「管」で、糸車で糸を巻きつけるための軸のことです。
由来の説明は一つに定まっていません。
言葉の「くだ」から糸車の管を連想して「巻く」と続けたという説明のほか、管に糸を巻きつけるときにぶうぶうと音が立つところから来たという説明もあります。
その音に「くだくだしい(= くどくどと長たらしい)」を掛けたとする見方もあります。

大きな車輪のついた木製の糸車。左端の軸に糸が巻かれ、手前には糸を巻く細い管が並び、「クダ(管)糸を巻いておく軸」「イトグルマ(糸車)」の札が添えられている
糸車と、糸を巻いておく管(くだ)の展示
(写真:Savannah Rivka、Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0)

使い方・例文

  • 父は酒が入ると、昔の自慢話をくり返してくだを巻く。
  • 忘年会の二次会で、課長は会社への不満を並べてくだを巻いていた。
  • 閉店まぎわの居酒屋で、常連客が店主を相手にくだを巻いている。
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国木田独歩『遺言』の艦内の祝宴

国木田独歩の短編『遺言』で、語り手の海軍中佐が、明治二十七年の天長節(= 天皇の誕生日を祝う日)に軍艦の中を回る場面です。
水兵たちが大きな杯で酒をあおり、歌ったり楽器を鳴らしたりして騒ぐ中に、管を巻く者もいます。

ある者は悲壮な声を張り上げてロングサインを歌っている、中にはろれつの回らぬ舌で管を巻いている者もある、それぞれ五人十人とそこここに割拠して勝手に大気焔を吐いていた。

使うときの注意

酒に酔っていない人について使うのは、避けたほうがよいとされます。
また、「まく」を「撒く」と書くのは誤りで、糸を管に巻きつける「巻く」と書きます。

関連語

  • 絡む(からむ):
    理屈をこねたり無理を言ったりして、相手を困らせること。「くだを巻く」がくどくど言い続けるのに対し、相手に言いがかりをつける点が違う。

「くだまき」はクツワムシの別名

「管巻くだまき」という名詞は、もとは機織りで、横糸を通す道具に入れる管へ糸を巻きつけることをいいます。
酔ってくどくど言うことも「管巻」といいます。

同じ「くだまき」は、秋に鳴くクツワムシの別名でもあり、ウマオイやヤブキリを指すこともあります。
クツワムシの雄はガチャガチャとにぎやかに鳴き、その声が馬の轡くつわ(= 馬の口にはめる金具)が鳴る音に聞こえることから、「轡くつわ虫」の名が付いたとされます。

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