「猫に小判」「急がば回れ」など、小学校の国語の授業でもよく出てくることわざを50個集めました。
むずかしい言葉を使わず、やさしい言葉で意味を説明しています。
5つのテーマに分けて紹介するので、興味のあるところから読んでみてください。
がんばる・続けることについてのことわざ
何かを始めたり、続けたりするときの心がまえを教えてくれることわざです。
- 三日坊主(みっかぼうず):
何かを始めても、すぐに飽きて続かない様子。 - 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん):
つらい状況でも我慢して続ければ、いつか必ず成功するという教え。 - 七転び八起き(ななころびやおき):
何度失敗しても、あきらめずに立ち上がり続ける不屈の姿勢。 - 蒔かぬ種は生えぬ(まかぬたねははえぬ):
何もしなければ、良い結果は生まれないという戒め。 - 塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる):
小さなものでも、たくさん集まればやがて大きなものになるというたとえ。 - 千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから):
どんなに大きな目標も、最初の小さな一歩から始まるという教え。 - 好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ):
好きなことには一生懸命取り組むので、自然と上達が早くなるという考え方。 - 早起きは三文の徳(はやおきはさんもんのとく):
朝早く起きると、それだけで得をするという教え。 - 雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ):
小さな雨のしずくも、落ち続ければ石に穴をあけるというたとえ。 - 継続は力なり(けいぞくはちからなり):
小さなことでも続けていれば、やがて大きな力になるという教え。 - 習うより慣れろ(ならうよりなれろ):
人に教わるより、自分で何度もやってみた方が早く身につくという考え方。 - 鉄は熱いうちに打て(てつはあついうちにうて):
気持ちが熱いうちに、また若いうちに鍛えるのがよいという教え。 - 初心忘るべからず(しょしんわするべからず):
始めたころの真剣な気持ちを、いつまでも忘れてはいけないという戒め。 - 桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん):
芽が出てから実がなるまで年月がかかるように、物事にはそれなりの時間がいるという教え。 - ローマは一日にして成らず(ろーまはいちにちにしてならず):
大きなものを作り上げるには、長い積み重ねが必要だというたとえ。 - 光陰矢の如し(こういんやのごとし):
月日が過ぎるのは、飛ぶ矢のように速いという実感。 - 時は金なり(ときはかねなり):
時間はお金と同じくらい大切で、むだにしてはいけないという考え方。 - 楽あれば苦あり、苦あれば楽あり(らくあればくあり、くあればらくあり):
楽しいことの後には苦しいことが、苦しいことの後には楽しいことが巡ってくるという人生の見方。 - 可愛い子には旅をさせよ(かわいいこにはたびをさせよ):
子どもが大事なら、あまやかさず外の世界で苦労させた方がよいという教え。 - 三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ):
ひとりでは思いつかないことも、三人集まって考えれば良い案が出るというたとえ。
失敗・用心についてのことわざ
うまくいかなかったときの気持ちや、失敗しないための心がけを表すことわざです。
- 猿も木から落ちる(さるもきからおちる):
とても得意な人でも、たまには失敗するというたとえ。 - 弘法にも筆の誤り(こうぼうにもふでのあやまり):
どんなに上手な人でも、時には失敗するという教訓。 - 転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ):
失敗しないよう、前もってしっかり準備しておく心がけ。 - 石橋を叩いて渡る(いしばしをたたいてわたる):
頑丈に見えるものでも、念のため確かめてから物事を進める慎重さ。 - 覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず):
一度してしまったことは、もう元には戻せないというたとえ。 - 二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず):
一度に二つのことを欲張ると、結局どちらも失敗するという戒め。 - 過ぎたるは猶及ばざるが如し(すぎたるはなおおよばざるがごとし):
やりすぎることは、足りないのと同じくらい良くないという考え方。 - 泣きっ面に蜂(なきっつらにはち):
悪いことが起きている最中に、さらに別の悪いことが重なる様子。 - 出る杭は打たれる(でるくいはうたれる):
才能があって目立つ人は、まわりから妬まれやすいという教え。 - 李下に冠を正さず(りかにかんむりをたださず):
人にあやしまれる行動は、はじめから慎むべきだという戒め。 - 河童の川流れ(かっぱのかわながれ):
泳ぎの達人の河童でも、時には水に流されてしまうというたとえ。 - 捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう):
まだ手に入っていないものを当てにして、先に計算を立てる気の早さ。 - 骨折り損のくたびれ儲け(ほねおりぞんのくたびれもうけ):
苦労しただけで何の得もなく、疲れだけが残る結果。 - 急いては事を仕損じる(せいてはことをしそんじる):
あせって急ぐと、かえって失敗しやすいという戒め。 - 短気は損気(たんきはそんき):
すぐ怒る人は結局自分が損をするという教え。 - 一寸先は闇(いっすんさきはやみ):
ほんの少し先のことでさえ、何が起こるか分からない世の中のありよう。 - 頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず):
欠点の一部だけ隠して、全部隠せたと思い込む愚かさ。 - 医者の不養生(いしゃのふようじょう):
健康を説く医者が、自分の体は不摂生なままにしている皮肉。 - 紺屋の白袴(こうやのしろばかま):
他人の服を染める染物屋が、自分は白い袴のままでいるという同じ型の言い回し。 - 論語読みの論語知らず(ろんごよみのろんごしらず):
書物の中身は知っていても、実生活で生かせていない人。
ものの見方・気づきについてのことわざ
身近なことに気づいたり、物事を正しく見たりすることの大切さを教えてくれることわざです。
- 灯台下暗し(とうだいもとくらし):
自分のすぐ近くのことほど、意外と気づきにくいというたとえ。 - 井の中の蛙大海を知らず(いのなかのかわずたいかいをしらず):
せまい世界しか知らず、外にはもっと広い世界があると気づいていない様子。 - 隣の芝生は青い(となりのしばふはあおい):
他の人が持っているものの方が、自分のものより良く見えてしまう心理。 - 目から鱗が落ちる(めからうろこがおちる):
何かがきっかけで、急に物事がはっきり分かるようになる感覚。 - 百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず):
何度も話に聞くより、一度自分の目で見た方がよく分かるという教え。 - 論より証拠(ろんよりしょうこ):
話し合うよりも、証拠を見せた方が確実に分かってもらえるという考え方。 - 雀の涙(すずめのなみだ):
とてもわずかで、少ししかないというたとえ。 - 馬子にも衣装(まごにもいしょう):
誰でも、身なりを整えれば立派に見えるという教訓。 - 花より団子(はなよりだんご):
見た目の美しさより、実際に役立つものの方がうれしいという本音。 - 五十歩百歩(ごじっぽひゃっぽ):
多少の違いはあっても、本質的には大差がないという見方。 - 月とスッポン(つきとすっぽん):
どちらも丸い形をしていながら、比べものにならないほどの差。 - 団栗の背比べ(どんぐりのせいくらべ):
どれも似たり寄ったりで、抜きん出て優れた者がいない状態。 - 帯に短し襷に長し(おびにみじかしたすきにながし):
中途半端で、どちらの役にも立たないもどかしさ。 - 良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし):
よく効く薬が苦いように、ためになる忠告ほど聞きづらいという教え。 - 一寸の虫にも五分の魂(いっすんのむしにもごぶのたましい):
どんなに小さく弱い者にも、それなりの意地があるという戒め。 - 山椒は小粒でもぴりりと辛い(さんしょうはこつぶでもぴりりとからい):
体は小さくても、力や才能が優れている人のたとえ。 - 能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす):
本当に実力のある人ほど、それを見せびらかさない様子。 - 豚に真珠(ぶたにしんじゅ):
値打ちの分からない相手に貴重なものを与えても、意味がないという皮肉。 - へそで茶を沸かす(へそでちゃをわかす):
あまりにばかばかしくて、あきれて笑ってしまう場面。
人との関わりについてのことわざ
人とのつきあい方や、まわりへの接し方を教えてくれることわざです。
- 犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる):
何かをしていると、思いがけない出来事に出会うというたとえ。 - 蛙の子は蛙(かえるのこはかえる):
子どもの性格や力は、親に似るものだという教え。 - 情けは人の為ならず(なさけはひとのためならず):
人に親切にすると、いつか自分にも良いことが返ってくるという考え方。 - 立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず):
その場を去るときは、きれいに片付けてから去るべきだという心構え。 - 縁の下の力持ち(えんのしたのちからもち):
人に見えないところで、みんなのためにがんばっている人。 - 馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ):
どんなに良いことを言われても、聞く気がない人には効果がないという教え。 - 虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね):
自分は強くないのに、強い人の力を借りていばる人。 - 仏の顔も三度(ほとけのかおもさんど):
どんなに優しい人でも、何度もひどいことをされると怒るという教え。 - 焼け石に水(やけいしにみず):
少しくらい助けても、足りなすぎてほとんど効果がない様子。 - 借りてきた猫(かりてきたねこ):
慣れない場所で、急におとなしくなってしまう様子。 - 猫を被る(ねこをかぶる):
本性を隠し、おとなしく上品に見せかける態度。 - 犬猿の仲(けんえんのなか):
お互いに激しく憎み合い、非常に仲が悪い間柄。 - 水と油(みずとあぶら):
性質が合わず、どうしても混じり合わない関係。 - 鬼の目にも涙(おにのめにもなみだ):
冷たく見える人でも、時には情けをかけて涙を流すことがあるという意外さ。 - 郷に入っては郷に従え(ごうにいってはごうにしたがえ):
新しい土地や集団に入ったら、そこのやり方に合わせるのがよいという心がけ。 - 朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる):
人はつき合う相手によって、良くも悪くも変わるという教え。 - 老いては子に従え(おいてはこにしたがえ):
年を取ったら、無理に意地を張らず子の世代に任せるという処世術。 - 沈黙は金、雄弁は銀(ちんもくはきん、ゆうべんはぎん):
よくしゃべることより、黙っている方が価値がある場合もあるという考え方。 - 釈迦に説法(しゃかにせっぽう):
その道をよく知っている人に、かえって教えようとする的外れな行い。
運やタイミングについてのことわざ
運や巡り合わせ、物事のタイミングについて教えてくれることわざです。
- 猫に小判(ねこにこばん):
とても価値のあるものでも、良さが分からない人には意味がないというたとえ。 - 急がば回れ(いそがばまわれ):
急いでいる時ほど、安全で確実な方法を選ぶべきだという教え。 - 善は急げ(ぜんはいそげ):
良いと思ったことは、迷わずすぐに行動すべきだという考え方。 - 火のない所に煙は立たぬ(ひのないところにけむりはたたぬ):
うわさが立つのには、必ず何か理由があるという教え。 - 三度目の正直(さんどめのしょうじき):
一度や二度うまくいかなくても、三回目には成功するという期待。 - 二階から目薬(にかいからめぐすり):
やり方が遠回りすぎて、効果がなくもどかしい様子。 - 棚からぼたもち(たなからぼたもち):
何もしていないのに、思いがけない幸運が手に入るお得な話。 - 猫の手も借りたい(ねこのてもかりたい):
とても忙しくて、誰でもいいから手伝ってほしいと思う様子。 - 雨降って地固まる(あめふってじかたまる):
困ったことやけんかのあとに、かえって前より良い状態に落ち着く展開。 - 一石二鳥(いっせきにちょう):
一つのことをして、二つの良いことが同時に手に入るお得な状況。 - 二度あることは三度ある(にどあることはさんどある):
同じことが二度起きると、三度目も起こりやすいという教え。 - 案ずるより産むが易し(あんずるよりうむがやすし):
やる前は不安でも、実際にやってみると案外簡単だという実感。 - 果報は寝て待て(かほうはねてまて):
幸運は、あせらずのんびり待っているとやってくるという教え。 - 鬼に金棒(おににかなぼう):
もともと強い人が、さらに強い力を手に入れて無敵になる様子。 - 待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり):
あせらず待っていれば、やがて良い機会が巡ってくるという励まし。 - 笑う門には福来たる(わらうかどにはふくきたる):
いつも笑い声の絶えない家には、自然と幸せが訪れるという教え。 - 住めば都(すめばみやこ):
どんな場所でも、住み慣れればそこが一番良く思えてくる心理。
得意・腕前についてのことわざ
その道の専門家やうまい人について、昔から言われてきたことわざです。
- 餅は餅屋(もちはもちや):
それぞれの分野には専門家がいて、任せるのが一番だという教え。 - 蛇の道は蛇(じゃのみちはへび):
同じ仲間のすることは、その仲間ならすぐ見当がつくというたとえ。 - 弘法筆を選ばず(こうぼうふでをえらばず):
本当に腕のある人は、道具の良し悪しを言い訳にしない様子。 - 昔取った杵柄(むかしとったきねづか):
若いころに身につけた腕前は、年を取っても衰えないという自信。 - 立て板に水(たていたにみず):
よどみなくすらすらと話が続く、話し上手な様子。
ことわざの成り立ち|どこから来て、どう言い表されているか
ことわざとは、昔から言い伝えられてきた教訓や知恵を、短い言葉にまとめたものです。
どこから来た言葉なのかを知っておくと、意味を覚えるときの手がかりになります。
出どころは大きく三つ
| 出どころ | 代表例 |
|---|---|
| 日本生まれ | 猫に小判/棚からぼたもち/餅は餅屋/紺屋の白袴 |
| 中国の古典 | 覆水盆に返らず(『拾遺記』)/井の中の蛙大海を知らず(『荘子』)/百聞は一見に如かず(『漢書』) |
| 西洋由来 | 時は金なり/ローマは一日にして成らず/豚に真珠 |
日本で生まれたものには、小判や餅屋のように、昔の暮らしの道具や商いがそのまま出てきます。
中国から来たものは二千年ほど前の書物にさかのぼり、西洋から来たものは、明治以降に翻訳されて広まりました。
豚に真珠は新約聖書の一節がもとになっており、猫に小判とほとんど同じ意味を、別の文化圏で言い表した言葉です。
反対の意味のことわざが、どちらも正しいわけ
ことわざには、正反対の教えが並んで残っていることがあります。
急ぐときこそ落ち着けという「急がば回れ」に対して、よいと思ったらすぐ動けという「善は急げ」。
同じことが続くと考える「二度あることは三度ある」に対して、次はうまくいくと考える「三度目の正直」。
どちらかが間違いというわけではなく、その場の状況に合う言葉が選ばれて使われてきたためです。












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