親の口癖を自分が子供に言っていたり、昔の流行が再び世間に広まったりする。時代が変わっても、人や社会が似た行動や現象をたどる様子を表すのが、「歴史は繰り返す」(れきしはくりかえす)です。
語源・由来
「歴史は繰り返す」は、西洋の歴史観を背景に日本へ流入した言葉です。
英語の「History repeats itself」という言葉の初出には諸説あり、特定の起源は明らかになっていません。
19世紀の思想家カール・マルクスが、著書『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』の中で「歴史上の出来事は繰り返される」という哲学者の言葉を引き合いに出したことで、この概念が広く知られるようになったと言われています。
その後、英語圏で定型句として定着し、日本でも翻訳されて広まりました。
類義語・関連語
「歴史は繰り返す」と同様に、前の人と同じような失敗をすることを表す言葉には以下のようなものがあります。
- 二の舞(にのまい)を演じる:
前の人と同じ失敗を繰り返すこと。 - 前車の轍を踏む(ぜんしゃのてつをふむ):
前の人が失敗したのを見ていながら、同じ失敗をすること。 - 殷鑑遠からず(いんかんとおからず):
戒めとすべき手本は、遠い昔に求めなくても、すぐ一つ前の時代にあるということ。
「歴史は繰り返す」と類義語の違い
いずれも「過去と同じ事態になる」という共通点がありますが、出来事の規模や対象に明確な違いがあります。「歴史は繰り返す」が社会現象や自然な巡り合わせなど幅広い事象に使われるのに対し、他の言葉は主に「個人の愚かな失敗」に限定されます。
| 語句 | 使える対象 | 意味合い |
|---|---|---|
| 歴史は繰り返す | 社会現象や流行、個人の行動 | 時代を超えて似た現象が起きる法則性 |
| 二の舞を演じる | 個人の失敗やミス | 前の人の失敗をそのまま繰り返す愚かさ |
| 前車の轍を踏む | 個人の失敗やミス | 他人の失敗から学ばずに同じ道を進むこと |
歴史の反復に対する偉人たちの解釈
ドイツの思想家カール・マルクスは、著書『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』の冒頭で、「一度目は悲劇として、二度目は喜劇として」と記しました。
かつての英雄ナポレオンと、その甥で後に皇帝となった人物を比較し、歴史の反復を皮肉を込めて表現したものです。
また、アメリカの作家マーク・トウェインの言葉として、
「歴史は繰り返さない。しかし、韻(いん)を踏む」
というフレーズも広く知られています。
完全に同じことが起こるわけではなくとも、詩の韻のように似たパターンが共鳴する様子を言い表しています。
ただし近年の研究では、この言葉はトウェイン自身の著作には見当たらず、後世の人々による創作である可能性が高いとされています。








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