意味
「背筋が凍る」とは、恐ろしさや強い嫌悪感から、ひやりとした冷たさが背中を走り抜けるほど震え上がることを意味します。
「背筋が寒くなる」よりも強く、直接的な恐怖を表す言い方です。
- 背筋(せすじ):背中の中心を縦に通る筋肉や線。
- 凍る(こおる):液体が冷えて固まること。転じて強い恐怖のさま。
語源・由来
恐怖や強い緊張を感じると、交感神経の働きによって血管が収縮し、体表の血流が一時的に減少します。
背中は大きな筋肉が集まる部分であるため、この血流の変化を特に敏感に感じ取りやすいとされています。
この生理的な冷たさの感覚がそのまま言葉になり、「背筋が凍る」という表現が江戸時代以降の文学作品などで使われるようになったと考えられています。
使い方・例文
「背筋が凍る」は、強い恐怖を感じた瞬間の体の反応を表す場面で使われます。
- 深夜に聞こえた足音に、背筋が凍った。
- その事件の残忍さには、背筋が凍る思いがした。
- 廃墟から響く物音に、思わず背筋が凍った。
類義語・関連語
「背筋が凍る」と同じように、強い恐怖を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 身の毛もよだつ(みのけもよだつ):
恐怖のあまり、体中の毛が逆立つように感じること。 - 血の気が引く(ちのけがひく):
恐怖や衝撃で、顔から血の気が失われること。
英語表現
make one’s blood run cold
「血を冷たくする」という直訳のとおり、背筋が凍るような強烈な恐怖を表す代表的な表現。
The scream made my blood run cold.
(あの悲鳴に背筋が凍った。)
「背筋が寒くなる」をさらに突き詰めた言い方
背筋が凍るという表現は、恐怖を「背筋が寒くなる」という体の感覚で語る、より控えめな言い方をさらに強めた形として使われている。
冷たさの度合いを「寒い」から「凍る」まで一段引き上げることで、恐怖の強さをより直接的に表している。
日本語には、恐怖を冷たさや凍りつく感覚で語る表現がほかにも複数あり、「肝を冷やす」もその一つである。
体温の低下という共通の身体感覚を通じて恐怖を言い表す発想は、これらの表現に共通する土台になっている。










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