四字熟語 故事成語

巧奪天工

(こうだつてんこう)

人の手による工芸や技巧が、自然の造化を超えるほど精巧であること。


8文字の言葉こ・ご」から始まる言葉
巧奪天工 ことば
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意味

「巧奪天工」とは、人の手による工芸や技巧が、自然の造化を超えるほど精巧であるという意味です。
単に上手というだけでなく、天が作ったものかと見紛うほどの完成度を称える言葉です。

  • (こう):たくみ、技術に優れていること。
  • (だつ):うばう、上回ること。
  • 天工(てんこう):天が作り出した自然の造化。

語源・由来

「巧奪天工」は、東晋(とうしん)の学者・郭璞かくはくが著したとされる『葬書(そうしょ)』に由来するという説があります。
『葬書』は風水の考え方に基づいて墓地を選ぶための書物です。地形を見極める心得を説いた一節に「目力の巧、工力の具(すぐれた眼力と、それを形にする技量)」を挙げたうえで、「功は造化を奪う」――その働きは天地の造形をも凌ぐ――と記されています。
この「人の技が造化を奪う」という言い方が、人の技巧の見事さをたたえる言葉として広まり、後に「巧奪天工」という四字熟語の形にまとまったとされています。

使い方・例文

「巧奪天工」は、人の手による作品や建築物の見事さを称賛する場面で使われます。

  • この仏像の彫刻は、巧奪天工と称賛されている。
  • 職人の技は巧奪天工の域に達していた。
  • 庭園の造形美は、まさに巧奪天工と言えるだろう。

類義語・関連語

「巧奪天工」と近い意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 神業(かみわざ):人間の技とは思えないほどの優れた技。

「人工が自然を超える」という中国の美意識

「巧奪天工」という言葉の背景には、風水という自然観察の技術が根付いています。
風水は本来、山や水の流れといった自然の地形を読み解く学問でしたが、そこから発展し、人間の技巧が自然の造化そのものに匹敵する、あるいは凌駕するという発想が生まれました。
これは、自然をそのまま崇めるだけでなく、人の知恵と手仕事によって自然と対話し、時にそれを超えようとする、中国古来の職人観や美意識を映し出していると言えるでしょう。

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