意味
「呼び水」とは、ある物事が起こるきっかけとなるものという意味です。
それ自体は小さくても、そこから大きな動きや成果へとつながっていく引き金の役割を表す言葉です。
- 呼ぶ(よぶ):誘い出すこと。
語源・由来
「呼び水」は、もともと手動ポンプで地下水をくみ上げる際に使われた実際の水を指す言葉でした。
ポンプの内部に空気が入っていると水を吸い上げることができないため、あらかじめ別に用意しておいた水をポンプの上から注ぎ込み、内部を水で満たしてから汲み上げる作業が必要でした。
この、目的の水を誘い出すために使う水のことを「呼び水」と呼んだことから、転じて、ある事態や行動を引き起こすきっかけとなるものを広く指すようになりました。
使い方・例文
「呼び水」は、大きな動きにつながるきっかけを表す場面で使われます。
- 小さな成功が呼び水となり、大きな契約に繋がった。
- 値下げを呼び水にして客足を伸ばした。
- 一通のメールが呼び水となり、交渉が動き出した。
類義語・関連語
「呼び水」と同じ意味を持つ言葉に、以下のようなものがあります。
- 誘い水(さそいみず):「呼び水」の別名で、意味は同じ。
英語表現
prime the pump
直訳は「ポンプに呼び水を入れる」。物事を始動させるための、呼び水的な措置を指す表現。
The government decided to prime the pump with a small subsidy.
(政府は小さな補助金で呼び水をつくることにした。)
catalyst
物事の変化や活動を引き起こすきっかけを指す語。
That single email became the catalyst for the whole negotiation.
(その一通のメールが、交渉全体の呼び水となった。)
経済政策にも使われる、「呼び水」という発想
「呼び水」は、ポンプという道具から生まれた具体的な言葉でありながら、今では経済やビジネスの現場でも頻繁に使われています。
公共投資が民間の設備投資を誘発することを「呼び水効果」と呼んだり、初期費用の一部を補助してその後の自発的な行動を促す施策を「呼び水」と表現したりする例がその代表です。
小さな一手を加えることで大きな流れを引き出すという発想は、ポンプの仕組みそのままに、現代のさまざまな場面に応用され続けています。










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