意味
「風雨晦冥(ふううかいめい)」とは、激しい風雨が吹き荒れて、あたり一面が真っ暗闇に包まれることです。
- 風雨(ふうう):激しく吹きつける風と雨。
- 晦冥(かいめい):光がなく暗いこと。
語源・由来
「風雨晦冥」は中国の古い文献に見える表現で、古くは『史記』亀策列伝にも「風雨晦冥」の語があります。
『元史』世祖本紀には、元の世祖フビライが長江を渡ろうとした場面に、次のようにあります。
乙巳遲明,至江岸,風雨晦冥,諸將皆以為未可渡,帝不從。
(乙巳の日の明け方、長江の岸に着くと風雨で辺りが真っ暗になり、諸将はみな渡れないと考えたが、フビライは従わなかった。)
ここでの「風雨晦冥」は、実際の荒天で辺りが暗くなった様子を描いています。
使い方・例文
「風雨晦冥」は、激しい風雨で空が暗く閉ざされる荒天を描写する場面で使われます。
- 台風の接近で、街は風雨晦冥の様相を呈した。
- 山頂に着いたとたん風雨晦冥となり、一歩も進めなくなった。
- 昼過ぎから風雨晦冥の空模様となり、船は港を出られなかった。
類義語・関連語
「風雨晦冥」と同じく、暗い空模様や視界を閉ざす天候を使った言葉には以下のようなものがあります。
『元史』、フビライの進軍で空が晴れ長江南岸へ
『元史』の場面には続きがあります。
諸将の反対を聞き入れなかったフビライは、次のように兵を進めました。
遂申敕將帥揚旗伐鼓,三道並進,天為開霽。
(そこで将帥に命じて旗を掲げ太鼓を打たせ、三つの道から一斉に進ませると、空は晴れ上がった。)
このあとフビライの軍は宋の軍と三度戦って多くを討ち取り、そのまま長江の南岸に達したと記されています。










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