飛んでいたトンボが、目にも留まらぬ速さで空中でくるりと向きを変える。
目的地に着くやすぐ引き返す慌ただしさを表すのが、「蜻蛉返り」(とんぼがえり)です。
意味
「蜻蛉返り」とは、目的地に着いてすぐに用事を済ませ、休む間もなく引き返すことという意味です。
出張や旅行などで、滞在時間をほとんど取らずに慌ただしく戻ってくる様子を表します。
本来はトンボが空中で行う宙返りを指す言葉で、体操や飛び込みなどの「宙返り」の意味で使われることもあります。
- 蜻蛉(とんぼ):素早く方向転換して飛ぶ昆虫
- 返り(がえり):元の場所や状態に戻ること
語源・由来
「蜻蛉返り」は、トンボが飛行中に見せる素早い方向転換の様子に由来する言葉です。
トンボは飛んでいる最中に、ほとんど減速することなく空中で急に向きを変え、来た方向へすぐに戻っていくことがあります。
この身軽で瞬発的な動きが、まず「宙返り」を意味する言葉として使われるようになり、そこから転じて、目的地に着いてすぐに引き返す慌ただしい行動そのものを指す言葉としても使われるようになりました。
使い方・例文
「蜻蛉返り」は、遠方への移動を滞在時間なく慌ただしく済ませる場面で使われます。
- 大阪へ日帰りの蜻蛉返りで出張してきた。
- 会議のためだけに、海外まで蜻蛉返りする予定だ。
- 実家に顔を出しただけで、蜻蛉返りして帰ってきた。
類義語・関連語
「蜻蛉返り」と同じく、慌ただしい移動や日帰りの様子を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- とんぼ帰り(とんぼがえり):
目的地に着いてすぐ引き返す様子を表す、同じ意味の別表記。 - 日帰り(ひがえり):
宿泊せず、その日のうちに戻ってくること。
トンボの飛行能力を支える、独立した4枚の翅
トンボが空中で急な方向転換をやってのけられるのは、その体の構造に理由がある。
トンボの4枚の翅は、それぞれが独立して別々に動かせるようになっており、前後の翅の動きを微妙にずらすことで、ホバリングや急旋回、さらには後方への飛行まで可能にしている。
多くの昆虫が前後の翅を連動させて飛ぶのに対し、この独立した動きこそが、トンボを昆虫界屈指の飛行の名手たらしめている。
4枚の翅をそれぞれ独立して操る仕組みが、あの俊敏な飛行を支えている。









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