ことわざ

貧乏人の子沢山

(びんぼうにんのこだくさん)

貧乏な人の家庭には、とかく子どもが多いということ。

短縮形:貧乏子沢山

12文字の言葉ひ・び・ぴ」から始まる言葉
貧乏人の子沢山 ことば
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意味

「貧乏人の子沢山」とは、暮らしの苦しい家に限って、子どもの数が多いということです。
「貧乏子沢山」と縮めた形でも使われます。

  • 貧乏人(びんぼうにん):暮らし向きの苦しい人。
  • 子沢山(こだくさん):子どもの数が多いこと。

語源・由来

「貧乏人の子沢山」は、暮らし向きの苦しい家ほど子どもの数が多い、という見方をそのまま言葉にしたものです。
「子沢山」は子どもの数が多いことをいい、「沢山」はもともと数の多さを表す言葉です。

使い方・例文

「貧乏人の子沢山」は、暮らし向きと子どもの数を並べて語るときに使われます。

  • 昔の長屋は貧乏人の子沢山で、子どもの声が絶えなかった。
  • 祖母は自分の生い立ちを、貧乏人の子沢山だったと話す。
  • 貧乏人の子沢山というが、うちも兄弟が七人いた。

小説での使用例

『暗室』(吉行淳之介)
冬の長い北国の暮らしを述べたくだりで、生まれてくる子どもの多さを言い表しています。

その結果、子供が生まれる。貧乏人の子沢山。欲しくて生まれる子供ではない

類義語・関連語

「貧乏人の子沢山」と同じく、子どもの多さや暮らし向きに触れることわざには以下のようなものがあります。

  • 律儀者の子沢山(りちぎもののこだくさん):
    まじめな人には、えてして子どもが多いということ。
  • 貧乏暇なし(びんぼうひまなし):
    暮らしを支えるために働き続け、休む余裕がないこと。
  • 稼ぐに追いつく貧乏なし(かせぐにおいつくびんぼうなし):
    精を出して働けば貧乏に困ることはないという教え。

「貧乏人の子沢山」と「律儀者の子沢山」の違い

どちらも子どもの多い家を言い表すことわざです。
「貧乏人の子沢山」は暮らし向きと、「律儀者の子沢山」は人柄と、子どもの多さを結びつけて述べます。
「律儀者の子沢山」は、江戸いろはかるたの「り」の札に採られています。

語句結びつけるもの言っていること
貧乏人の子沢山
(びんぼうにんのこだくさん)
暮らし向き貧乏人にはとかく子供が多い
律儀者の子沢山
(りちぎもののこだくさん)
人柄品行方正で家内円満なので子供が多い

「沢山」はもともと当て字

「沢山」という書き方については、「さはやま」を「沢山」と書いて音読みしたものと考える説があります。
「さは」は数の多いことを表す古い言葉で、『万葉集』にも「天の下に国はしも沢にあれども」という形で出てきます。
「やま」も同じく数の多さを表します。
ただし「さはやま」という語の例が見られるのは近世に入ってからなので、逆に「沢山」のほうを訓読みしたものではないか、という見方もあります。

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