慣用句

口を利く

(くちをきく)

ものを言う。話をする。また、両者の間に立って仲を取り持つ。

異形:口をきく

5文字の言葉く・ぐ」から始まる言葉
口を利く ことば
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意味

「口を利く」とは、声に出してものを言うこと、また両者の間に立って話をまとめることを表す言葉です。
「生意気な口を利く」のように話しぶりを評する形と、「先方に口を利いてもらう」のように人の間に立ってもらう形とがあり、場面によって指す内容が変わります。
このほかに、口が達者であること、幅を利かすことを指す場合もあります。

  • (くち):ものを言う働き。
  • 利く(きく):働きが十分に発揮される。

語源・由来

「口を利く」は、「口」と「利く」を組み合わせた言い回しです。
「利く」は働きが十分に発揮されることをいう語で、口がその働きを果たす、という組み立てです。
その働きを自分のために使えば「ものを言う」、人と人のあいだで使えば「仲を取り持つ」となり、同じ形で二つの使い分けができています。

使い方・例文

「口を利く」は、話をすることそのものを言う場面と、間に立って話をつけてもらう場面の両方で使われます。

  • 喧嘩をしてから、弟とは半年も口を利いていない。
  • 生意気な口を利くなと、先輩にきつく言われた。
  • 取引先の社長に口を利いてもらい、面談にこぎつけた。

類義語・関連語

「口を利く」と同じように、ものを言うことや、人と人のあいだに立つことを表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 口添え(くちぞえ):
    そばから言葉を添えて、話がうまく運ぶようとりなすこと。
  • 口も八丁手も八丁(くちもはっちょうてもはっちょう):
    話すことも行うことも、ともに非常に達者であること。
  • 顔が利く(かおがきく):
    信用や力があるために、相手に無理が言えること。

「口を利く」と「口添え」の違い

どちらも人の頼みごとのために間に入る場面で使われ、就職や紹介の話で並んで出てきます。
分かれるのは、話をまとめる役そのものを引き受けるのか、そばから言葉を足して後押しするのかという点です。

語句間に入るときの役どころ
口を利く
(くちをきく)
当事者の間に立って話をつける
口添え
(くちぞえ)
そばから言葉を足して後押しする

対義語

「口を利く」とは反対に、口を閉じてものを言わないことを表す言葉があります。

  • 口をつぐむ(くちをつぐむ):
    口を閉じて開かず、話すのをやめること。

英語表現

be on speaking terms

あいさつや世間話を交わせる間柄であることを表す言い方。

They are not on speaking terms since the quarrel.
(あの喧嘩以来、二人は口を利いていません。)

put in a good word

誰かのために、相手によく言って後押しすることを表す言い方。

Could you put in a good word for me with your boss?
(上司に私のことを口を利いてもらえませんか。)

いまは使われない二つの意味

「口を利く」には、現在ほとんど使われない意味が二つあります。
一つは「密告する、訴える」で、上の立場の者に訴え出ることを指しました。
もう一つは「人々の間で重んぜられる、はばがきく」という意味です。
この系統の意味は、いまは「幅を利かす」という言い方に残っています。

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