意味
「乱離骨灰」は「らりこっぱい」と読み、漢字だけを見ても読みにたどりつきにくい言葉です。
物でも物事の成り行きでも、手のつけようがないほど散らかった状態を表します。
さんざんなありさまになること、めちゃめちゃなことをいいます。
- 乱離(らり):「らんり」の音が変わった近世の言葉。
- 骨灰(こっぱい):細かく打ち砕くこと。さんざんな目にあうこと。
語源・由来
「乱離骨灰」は、二つの言葉が重なってできた形です。
「らり」は「らんり」の音が変わったものとみられ、近世に使われはじめた言葉です。
もとの「乱離」を「らんり」と読めば、国が乱れて人々が離散することを指します。
もう一方の「こっぱい」は細かく打ち砕くこと、さんざんな目にあうことで、この二つが重なった形です。
使い方・例文
「乱離骨灰」は、もとの形が分からなくなるほど壊れたり乱れたりした場面で使われます。
- 台風が去ったあと、庭の物置は乱離骨灰になっていた。
- 計画は初日でつまずき、あとは乱離骨灰の有様だった。
- けんかの果てに、店の中は乱離骨灰になってしまった。
小説での使用例
『きりしとほろ上人伝』(芥川竜之介)
1919年に発表されたこの作品で、大力の男に投げ飛ばされた敵の大将が地面に落ちる場面に出てきます。
その敵の大将がきりきりと宙に舞ひながら、味方の陣中へどうと落ちて、乱離骨灰になつたのと
類義語・関連語
「乱離骨灰」と同じように、もとの形を失うほど壊れたり乱れたりした状態を表す言葉には以下のようなものがあります。
- 木っ端微塵(こっぱみじん):
細かく粉々に砕け散ること。 - 四分五裂(しぶんごれつ):
まとまっていたものが秩序を失い、いくつにも分かれてばらばらになること。
「乱離骨灰」と「木っ端微塵」の違い
読みに「こっぱ」が共通するうえ、どちらもひどく壊れた状態を表すので混同しやすい組み合わせです。
「木っ端微塵」は粉々に砕け散る壊れ方そのものを指し、「乱離骨灰」は物にも物事の成り行きにも使えます。
| 語句 | 表すもの | 使える対象 |
|---|---|---|
| 乱離骨灰 (らりこっぱい) | さんざんなありさま | 物にも物事の成り行きにも |
| 木っ端微塵 (こっぱみじん) | 粉々に砕け散る壊れ方 | 主に物 |
英語表現
in a shambles
すっかり壊れている、めちゃめちゃになっているという状態を指す言い方。物の散らかりようにも、計画や催しの崩れ方にも使える表現。
The kitchen was in a shambles after the storm.
(嵐のあと、台所はめちゃめちゃになっていました。)
「らりこっぱい」に二通りの当て字
この言葉は「乱離骨灰」と「羅利粉灰」という二通りの漢字で書かれます。
「乱離」と「羅利」はどちらも「らり」、「骨灰」と「粉灰」はどちらも「こっぱい」と読み、音は同じで字だけが入れかわる当て字の関係にあります。
「らり」という略した言い方だけでも、乱離骨灰と同じ意味で使われることがあります。
ものが徹底的に破壊されて原形をとどめないさまを表す言葉です。









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