四分五裂

まとまっていたものが秩序を失い、いくつにも分かれてばらばらになること。 個別解説
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まとまっていた勢力が、あちこちに引き裂かれてばらばらになっていく様子を表すのが、「四分五裂」(しぶんごれつ)です。

意味

「四分五裂」とは、まとまっていたものが秩序を失い、いくつにも分かれてばらばらになることという意味です。

組織や集団が内部対立などによって崩れていく様子を、否定的なニュアンスを込めて表す言葉です。

  • 四分(しぶん):四つに分かれること。
  • 五裂(ごれつ):五つに裂けること。

語源・由来

「四分五裂」は、中国戦国時代の書物『戦国策(せんごくさく)』の「魏策」や、歴史書『史記(しき)』の「張儀列伝(ちょうぎれつでん)」に由来する言葉です。

戦国時代、秦・韓・魏・趙・斉・楚・燕の七国が覇権を争う中、外交家の張儀ちょうぎは魏の王のもとを訪れ、魏が置かれた地理的な不利を説きました。
南の楚と結べば東の斉に攻められ、東の斉と結べば北の趙に攻められるというように、どの国と同盟を結んでも別の国から攻撃を受ける魏の状況を、張儀は「四分五裂の道なり」という言葉で言い表し、秦との同盟を勧めたと伝えられています。

使い方・例文

「四分五裂」は、組織や集団、意見などがまとまりを失い、対立や分裂を起こす場面で使われます。

  • 派閥争いの末、党内は四分五裂の状態に陥った。
  • リーダーを失ったチームは四分五裂してしまった。
  • 意見がまとまらず、会議は四分五裂の様相を呈した。
  • かつての大国も、内乱によって四分五裂した。

類義語・関連語

「四分五裂」と同じく、まとまりを失って崩れていく様子を表す言葉に、次のようなものがあります。

  • 空中分解(くうちゅうぶんかい):計画や組織などが、途中で維持できなくなり崩れること。

対義語

「四分五裂」とは反対に、一つにまとまる様子を表す言葉があります。

  • 一致団結(いっちだんけつ):多くの人が心を一つに合わせ、力を合わせること。

英語表現

fall apart

ばらばらに崩れる、まとまりを失うという意味の表現。組織や関係が崩れていく様子を表すのに適している。

Without a leader, the team began to fall apart.
(リーダーを失い、チームは四分五裂し始めた。)

「合従」と「連衡」、二つの外交戦略

「四分五裂」を説いた張儀は、秦と個別に同盟を結ぶ「連衡(れんこう)」という戦略を各国に説いて回った人物として知られています。
これに対抗したのが、同時代の外交家蘇秦そしんで、秦以外の国々が縦に手を結んで対抗する「合従(がっしょう)」という戦略を唱えました。
この二つの戦略をまとめた言葉が合従連衡であり、戦国時代の中国では、国々が離合集散を繰り返しながら、生き残りをかけた駆け引きを続けていました。
「四分五裂」は、こうした弱小国が同盟関係を誤れば周囲から切り崩されるという、当時の厳しい国際情勢を映した言葉でもあります。

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