意味
「屁でもない」とは、取るに足りないほど簡単なこと、あるいはまったく気にする必要がないことを表す慣用句です。
体から出る「屁」を、価値のない些細なものの代表として使った、くだけた言い回しです。
困難を軽く受け流す強がりの場面や、相手を安心させる場面など、話し言葉でよく使われます。
語源・由来
「屁でもない」は、体から出る気体である「屁」を、取るに足りないものの象徴として使った言い回しです。
「〜でもない」は「〜であるとさえ言えない」という強い打ち消しの言い方で、屁ほどの軽さや価値もない、という誇張から生まれた表現とされます。
同じ発想の言葉に「屁とも思わない」「屁の河童」があり、いずれも屁を軽さや無価値の代名詞として扱う一群の表現です。
「屁の河童」については、「木っ端の火」(木くずの燃える火のように、はかなく取るに足りないこと)が形を変えたとする説と、水中の河童が屁をしても勢いがないことから生まれたとする説の二つが知られています。
使い方・例文
「屁でもない」は、困難や問題を軽く受け流す場面や、相手を安心させたい場面で使われます。
- この程度の作業量なら屁でもない。
- 何を怖がっているんだ、そんなの屁でもないよ。
類義語・関連語
「屁でもない」と同様に、物事を軽く扱う言葉には、次のようなものがあります。
- 屁とも思わない(へともおもわない):まったく気にかけない、平気だという気持ちを表す。
- 朝飯前(あさめしまえ):とても簡単にできること。
- 物の数ではない(もののかずではない):取り上げるほどの価値がないこと。
「屁でもない」と「屁とも思わない」の違い
どちらも「屁」を使って物事を軽く扱う言い方ですが、指しているものが違います。
「屁でもない」は物事の程度の低さ(簡単さ・軽さ)を述べる言葉で、「屁とも思わない」は話し手の心理的な態度(気にしない気持ち)を述べる言葉です。
| 語句 | 表すもの | 主語になりやすいもの |
|---|---|---|
| 屁でもない (へでもない) | 物事の程度(簡単さ) | 課題・困難・問題 |
| 屁とも思わない (へともおもわない) | 心理的な態度(無頓着さ) | 人の気持ち |
対義語
「屁でもない」とは反対に、実現がきわめて難しいことを表す言葉に、次のものがあります。
- 至難の業(しなんのわざ):実現がきわめて難しいこと。
英語表現
a piece of cake
非常に簡単なことを、お菓子を食べるくらい容易だとたとえた表現。
Don’t worry, this exam will be a piece of cake for you.
(心配いらないよ、この試験は君にとって屁でもないから。)
no big deal
たいした問題ではない、気にするほどのことではないという意味のくだけた表現。
Losing one game is no big deal; we’ll win the next one.
(一試合負けたって屁でもない。次で勝てばいい。)









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