机に向かってもペンが進まない、重苦しい焦燥感。
「もう無理だ」と投げ出したくなる夜、私たちの心を支えるのは、かつて同じように暗闇の中で光を探した先人たちの言葉です。
小さな一歩がやがて巨大な岩をも砕く。
その真理を指す言葉として、受験・勉強の努力と合格のことわざ・四字熟語は今も多くの人を鼓舞し続けています。
- 粘り強く積み重ねるための言葉
- 点滴穿石(てんてきせんせき)
- 磨穿鉄硯(ませんてっけん)
- 蛍雪の功(けいせつのこう)
- 韋編三絶(いへんさんぜつ)
- 千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから)
- 挫折を乗り越え再起する言葉
- 集中力を極め雑念を払う言葉
- 精神一到何事か成らざらん(せいしんいっとうなにごとかならざらん)
- 一心不乱(いっしんふらん)
- 一念通天(いちねんつうてん)
- 一意専心(いちいせんしん)
- 仲間や学びの姿勢を正す言葉
- 未来の合格を確信する言葉
- 雲外蒼天(うんがいそうてん)
- 登竜門(とうりゅうもん)
- 桜咲く(サクラサク)
- 英語で励ます格言
- まとめ
粘り強く積み重ねるための言葉
学問の道に近道はありません。
日々の地道な繰り返しこそが、最も確実な合格へのルートであることを説く言葉です。
点滴穿石(てんてきせんせき)
小さな水滴でも、長い間同じ場所に落ち続ければ、硬い石に穴を開けることができるという意味です。
「一日10分の暗記に何の意味があるのか」と疑いたくなる時、その継続こそが壁を打ち破る唯一の手段だと教えてくれます。受験生の座右の銘として最も親しまれている言葉の一つです。
磨穿鉄硯(ませんてっけん)
鉄でできた硬い硯(すずり)がすり減って穴が開くほど、猛烈に勉強に打ち込むことを指します。
五代十国時代の桑維翰(そういかん)が、鉄の硯が使い物にならなくなるまで墨をすって学問に励んだという故事に由来します。徹底的な反復が、揺るぎない自信に変わることを示しています。
蛍雪の功(けいせつのこう)
苦労して学問に励み、その結果として成功を収めることを言います。
家が貧しく灯りの油が買えなかったため、夏は蛍の光を、冬は雪の反射を頼りに読書したという中国の故事から。環境のせいにせず、今ある条件で最善を尽くす尊さを伝えています。
韋編三絶(いへんさんぜつ)
本を綴じている紐が何度も切れるほど、繰り返し熟読して勉強することの例えです。
孔子が『易経』を何度も読み返したため、竹簡を綴じていた革の紐が三度も切れたという逸話に基づきます。一冊の参考書を完璧に理解するまで読み込む重要性を説いています。
千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから)
どんなに大きな目標も、まずは身近な一歩の積み重ねから始まるという意味です。
膨大な試験範囲を前に途方に暮れたとき、まずは目の前の教科書を開く勇気を与えてくれます。
挫折を乗り越え再起する言葉
模試の結果が悪かったときや、スランプに陥ったとき。
倒れてもなお前を向くための、力強いメンタルを養う言葉です。
七転八起(しちてんはっき)
何度失敗しても、そのたびに立ち上がって奮闘することです。
「七回倒れても八回起き上がる」という不屈の精神を表します。受験において失敗はつきものですが、最後に合格を手にするのは、諦めずに起き上がり続けた者だけです。
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
目的を果たすために、長い間の苦労や屈辱に耐え忍ぶことを言います。
薪(まき)の上で寝て、苦い肝(きも)をなめることで敗戦の悔しさを忘れず、再起を誓った王の故事に由来します。不本意な成績をバネにして、次回の逆転を誓う際にふさわしい言葉です。
捲土重来(けんどちょうらい)
一度敗れた者が、再び勢いを盛り返して攻めてくることを指します。
土煙を巻き上げるほどの猛烈な勢いで戻ってくる様子を表現しています。浪人生や、再受験に挑む人が「次は必ず勝つ」と決意する際のスローガンとして強力です。
不撓不屈(ふとうふくつ)
強い意志を持ち、どんな困難や苦労にもくじけないことです。
「撓(とう)」はたわむ、曲がるという意味。強い圧力がかかっても折れることなく、自分の決めた道を突き進む鋼のような意志を象徴しています。
集中力を極め雑念を払う言葉
スマホの誘惑や周りの雑音が気になるとき。
一点突破の集中力を引き出すための言葉です。
精神一到何事か成らざらん(せいしんいっとうなにごとかならざらん)
精神を集中して取り組めば、成し遂げられないことなど何もないという意味です。
「時間がない」「才能がない」と言い訳をする前に、全神経を注いで取り組んだか?と自らを律する言葉です。
一心不乱(いっしんふらん)
一つのことに心を集中させ、他のことに気を散らさない状態を指します。
周りの声が聞こえなくなるほど問題集に没頭する。その「ゾーン」に入ったとき、学習効率は最大化されます。
一念通天(いちねんつうてん)
強い信念を持って一心に努力すれば、その思いが天に通じて必ず成し遂げられるという意味です。
「合格したい」という執念とも言える強い願いは、時に実力以上の奇跡を引き寄せます。
一意専心(いちいせんしん)
ひたすら一つのことに心を注ぎ、脇目を振らないことです。
あれこれと浮気せず、自分の信じた学習法や志望校に向かって心を定める潔さを説いています。
仲間や学びの姿勢を正す言葉
一人で戦うのではなく、周囲と高め合い、賢く学ぶための知恵です。
切磋琢磨(せっさたくま)
仲間同士が互いに励まし合い、競い合って実力を高めることです。
玉や石を磨く工程が語源。同じ志望校を目指すライバルを、単なる敵ではなく、自分を磨いてくれる大切な存在として捉える視点を与えてくれます。
温故知新(おんこちしん)
前に学んだことや過去の事例を復習し、そこから新しい知識や道理を得ることを指します。
受験勉強における「復習」の重要性を説いています。過去問の研究や、間違えた問題の解き直しこそが、新しい解法への気づきを生みます。
下問を恥じず(かもんをはじず)
自分より年下や立場が下の人に教えを請うことを恥ずかしく思わないことです。
分からないことをそのままにするのが最大の恥。プライドを捨てて素直に質問できる謙虚な人が、最も早く成長します。
日進月歩(にっしんげっぽ)
日に日に、絶え間なく進歩し続けることを言います。
昨日の自分よりも今日、少しでも前へ。止まることなく進化し続ける姿勢が、やがて大きな差となって現れます。
未来の合格を確信する言葉
暗いトンネルの先に、必ず光があることを信じさせてくれる言葉です。
雲外蒼天(うんがいそうてん)
雲を突き抜けた先には、澄み渡った青空が広がっているという意味です。
今はスランプや不安という分厚い雲の中にいるかもしれません。しかし、その雲の上には、必ず合格後の輝かしい生活(蒼天)が待っています。
登竜門(とうりゅうもん)
立身出世のための関門であり、合格が非常に難しい試験の例えです。
急流を登りきった鯉が竜になるという伝説が由来。今の試練は、あなたが「竜」へと進化するために用意されたステージなのです。
桜咲く(サクラサク)
試験に合格したことを表す、日本で最も美しい表現の一つです。
厳しい冬を耐え抜いたからこそ、春に満開の花を咲かせることができる。努力が報われる瞬間を象徴しています。
英語で励ます格言
短くリズムの良いフレーズは、机の前に貼っておくスローガンにも最適です。
Where there is a will, there is a way.
- 意味:「意志あるところに道は開ける」
- 解説:合格したいという強い意志さえあれば、どんなに険しい状況でも必ず突破口は見つかるという励ましです。
Practice makes perfect.
- 意味:「継続は力なり」「習うより慣れろ」
- 解説:完璧な結果を得るためには、反復練習以外の近道はありません。積み重ねた練習量こそが、本番での武器になります。
Slow and steady wins the race.
- 意味:「着実な者が勝利をつかむ」
- 解説:ウサギとカメの教訓。一時の速さよりも、止まらずに着実に進み続ける者が最後には栄冠を手にします。
まとめ
勉強は時に孤独で、先の見えない戦いのように感じることもあるでしょう。
しかし、ここで紹介した言葉の数々は、何百年、何千年もの間、同じように葛藤し、壁を乗り越えてきた先人たちからのエールです。
「点滴穿石」(てんてきせんせき)。
今日覚えた英単語一つ、解いた計算問題一問。
その一滴が、いつか必ず合格という巨大な岩を砕く日が来ることでしょう。
自分を信じ、ペンを動かし続けてください。
雲を抜けた先には、必ず澄み渡る蒼天(そうてん)が待っています。






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