意味
「土崩瓦解(どほうがかい)」とは、物事が根底から崩れ、手のつけようがなくなるという意味です。
土が崩れ落ち、瓦(かわら)がばらばらに割れる様子にたとえた言葉で、「土崩瓦解する」の形でも使います。
- 土崩(どほう):土が崩れ落ちること。
- 瓦解(がかい):瓦が割れて砕けること。
- 根底(こんてい):物事のおおもとの部分。
語源・由来
この言葉は、司馬遷の歴史書『史記』(= 中国の古代から漢代までを記した書物)の始皇本紀に出てきます。
始皇本紀の末尾には、後の時代の班固が加えた文章があり、秦という国が滅んだ理由を述べています。
秦の最後の王である子嬰を責める意見に対して、次のように反論している一節が由来です。
秦之積衰,天下土崩瓦解,雖有周旦之材,無所復陳其巧,而以責一日之孤,誤哉!
(秦は衰えが長く積み重なり、天下は土崩瓦解の状態でした。周公旦(= 周王朝の建国を支えた名臣)ほどの才能があっても、もはや腕前を見せる余地はなかったのに、ごくわずかな間だけ立った君主を責めるのは誤りです。)
このように、国の土台が崩れ、立て直すことのできない状態を土や瓦にたとえたのが「土崩瓦解」です。
使い方・例文
- 長く続いた王朝は、内乱がきっかけで一気に土崩瓦解した。
- 不正が発覚し、会社の信用は土崩瓦解してしまった。
- 主力の離脱をきっかけに、チームの守りが土崩瓦解した。
「土崩瓦解」の少し前に、決壊した川と腐った魚のたとえがある
「土崩瓦解」の一文の少し前には、子嬰が宦官(かんがん)の趙高を討ったあとの出来事が書かれています。
楚の軍勢が関中(= 秦の都がある地方)に押し寄せ、子嬰は皇帝の印を差し出して降伏しました。
この出来事のあとに、次の一文が置かれています。
河決不可復壅,魚爛不可復全。
(川の堤が決壊すると二度とふさぐことはできず、魚が腐ると二度と元の姿には戻りません。)
班固は川と魚のたとえで、すでに取り返しのつかない状態だったと述べ、そのうえで「土崩瓦解」の一文につなげています。

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