意味
「桃紅柳緑(とうこうりゅうりょく)」とは、桃の紅い花と柳の緑の新芽がそろった、春の美しい景色という意味です。
色の取り合わせで春の彩りを言い表す言葉で、「柳緑桃紅(りゅうりょくとうこう)」ともいいます。
- 桃紅(とうこう):桃の花の紅色。
- 柳緑(りゅうりょく):柳の新芽の緑色。
語源・由来
この言葉は、王維の詩に見える言葉です。
王維の「田園楽」と題する詩のうち、桃と柳を詠んだ一首の冒頭は、次のとおりです。
桃紅復含宿雨,柳綠更帶朝煙。
(桃の花は紅く、前の夜からの雨をまだ含んでいる。柳は緑で、朝のもやをまとっている。)
この一首は、皇甫曾の詩ともされています。
使い方・例文
- 土手に桃と柳が並び、桃紅柳緑の春景色が広がっていた。
- 遠足で訪ねた公園は桃紅柳緑で、写真を何枚も撮った。
- 桃紅柳緑の庭を、祖母は縁側から眺めていた。
「柳緑花紅」との違い
「柳緑花紅(りゅうりょくかこう)」も柳の緑と花の紅を並べた言葉ですが、主に、柳は緑で花は紅であるように、物事が自然のままで人の手が加わっていないことのたとえとして使います。
「柳は緑花は紅」の形では、春の美しい景色を言う使い方もあります。
「桃紅柳緑」は、もっぱら春の美しい景色そのものを言う言葉です。
「桃紅柳緑」の詩の続きは、散る花と鶯の場面
王維の詩は、桃と柳を詠んだ冒頭の後に、庭と山里の場面が続きます。
続く2行は、次のとおりです。
花落家童未埽,鶯啼山客猶眠。
(花は散っているが、召使いの子どもはまだ掃いていない。鶯が鳴いているが、山に来た客人はまだ眠っている。)


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