意味
「民は之に由らしむべし之を知らしむべからず(たみはこれによらしむべしこれをしらしむべからず)」とは、人民を政治に従わせることはできても、その道理まで理解させるのは難しいという意味です。
そこから転じて、政治を行う人は人民を従わせればよく、方針のわけを説明する必要はないという意味でも使われます。
短く「由らしむべし知らしむべからず」ともいいます。
- 由らしむ(よらしむ):従わせること。
- 知らしむ(しらしむ):理解させること。
語源・由来
この言葉は、『論語』泰伯篇にある、孔子の次の言葉が由来です。
子曰:「民可使由之,不可使知之。」
(孔子が言った。「人民は従わせることはできるが、その道理を分からせることは難しい」)
使い方・例文
- 授業で民は之に由らしむべし之を知らしむべからずの「べし」の読み方を習った。
- 説明しない会長に「由らしむべし知らしむべからずでは困る」と副会長が言った。
「民は之に由らしむべし」の「べし」は二通りに読まれる
原典の『論語』では、「べし」を「〜できる」という可能の意味に読むのが正しいとされています。
一方、日本のことわざとしては、「べし」を「〜すべきだ」という当然の意味に取る読み方が広く通用しています。
孔子の言葉として引くときは、「従わせることはできても、わけを理解させるのは難しい」という意味に取るのが原典に沿っています。


コメント