肩を持つ

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言い争いになったとき、どちらの側につくのか。
その立場を体の一部で示したのが、「肩を持つ」(かたをもつ)です。

意味

「肩を持つ」とは、対立している一方の味方をして、その言い分を支持するという意味です。

公平な立場からではなく、特定の側に肩入れするニュアンスを含みます。
ひいきや偏りへの批判めいた気持ちを込めて使われることも多い言葉です。

語源・由来

「肩を持つ」は、古代中国の権力争いの場面に由来すると言われています。

歴史書『史記』の呂后本紀には、漢王朝の将軍・周勃が反乱を鎮めようとした際、味方する者には着物の左肩を脱いで肩を見せるよう命じたという逸話が記されています。
どちらの側につくかを、肩を出すという体の動きで示させたこの出来事から、「肩を持つ」が特定の側の味方をするという意味で使われるようになったといわれています。

使い方・例文

「肩を持つ」は、対立する二者のうち、一方を支持したり弁護したりする場面で使われます。

  • 兄弟げんかでは、いつも母が弟の肩を持つ
  • 会議で上司は部下の肩を持つ発言をした。
  • 友人の肩を持ちたい気持ちはあるが、今回は非がある。

使うときの注意点

「肩を持つ」を「方を持つ」「片を持つ」と書くのは誤りです。
「かた」という読みから漢字を誤解しやすいため、体の部位である「肩」の字を使うことを覚えておきましょう。

類義語・関連語

「肩を持つ」と同じように、一方の側を支持する場面で使われる言葉には、以下のようなものがあります。

  • 肩入れする(かたいれする):
    特定の人や側に力を貸し、応援すること。
  • えこひいき
    公平さを欠いて、特定の相手だけを特別に扱うこと。

「肩を持つ」と「えこひいき」の違い

どちらも一方に肩入れする様子を表しますが、対象と響きが異なります。「肩を持つ」は主に議論や対立での味方を指すのに対し、「えこひいき」は日頃の扱いの不公平さを指し、より否定的な響きを持ちます。

語句主な対象
肩を持つ議論や対立での味方
えこひいき日頃の扱いの不公平さ

英語表現

take someone’s side

「誰かの側につく」という直訳のとおり、対立する一方を支持することを表す定番の表現。

My sister always takes my side in family arguments.
(家族の言い争いでは、いつも姉が私の肩を持つ。)

脱いだ肩で示す意思表示

「肩を持つ」の由来となった古代中国の逸話では、着物の左肩を脱ぐという明確な行動によって、味方であることを表明させました。
言葉ではなく体の一部をあらわにするという方法は、大勢の人間が一斉に意思を示す必要がある場面で、誤解の余地がない分かりやすい合図として機能したと考えられます。

現代の「肩を持つ」には、このような直接的な体の動きはありませんが、態度や発言によって支持を表明するという行為そのものは、二千年以上前のこの逸話と地続きの意味を今に伝えています。

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