慣用句

メスを入れる

(めすをいれる)

外科医がメスを用いて切開する。また、根本的な解決のために思い切った手段をとる。


6文字の言葉 / 「め」から始まる言葉
メスを入れる ことば
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意味

「メスを入れる(めすをいれる)」とは、外科医が患部を切り開くという原義から転じて、物事の根本的な解決のために、思い切った手段に踏み切るという意味でも使われます。
外科医の手つきをそのまま言う場合と、その鋭さを問題の追及にたとえる場合とがあります。
事態を厳しく追及して批判する、解決に着手する、といった意味でも使われます。

  • メス:外科手術や解剖に使う小刀。
  • 入れる(いれる):外から中へ差し入れる。

語源・由来

「メスを入れる」のメスは、オランダ語のmesがそのまま日本語になった言葉です。
もとは西洋風の小刀を指す言葉でした。
外科の道具を指す言葉から、思い切った手立てをとるという意味の慣用句へ広がりました。

使い方・例文

「メスを入れる」は、長く手つかずだった問題に、思い切って踏み込むときに使われます。

  • 長年の会計処理の不透明さに、監査がついにメスを入れた。
  • 第三者委員会は、業界の古い商慣行にメスを入れると表明した。
  • 医師は迷う様子もなく、赤く腫れた患部にメスを入れた。

類義語・関連語

「メスを入れる」と同じように、問題のもとに手を入れることを表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 膿を出す(うみをだす):
    組織にたまった弊害を取り除き、あるべき状態に戻すこと。
  • 荒療治(あらりょうじ):
    物事を立て直すための、思い切った処置や改革。
  • 大鉈を振るう(おおなたをふるう):
    切るべきものは思いきって切り、整理をつける振る舞い。
  • 抜本塞源(ばっぽんそくげん):
    根本の原因を取り除いて、弊害が再び起こらないようにする改革。

「メスを入れる」と類義語の違い

三つとも医療の場面から出た言い方で、組織の立て直しを語る記事では並んで出てきます。
分かれるのは、切り開いて取り除く動きを指すのか、たまったものを外へ出す結果を指すのか、手加減しないやり方そのものを指すのかという点です。

語句言葉の力点
メスを入れる
(めすをいれる)
問題の箇所を切り開いて手を付ける
膿を出す
(うみをだす)
たまった弊害を外へ出しきる
荒療治
(あらりょうじ)
手加減しない思い切ったやり方
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英語表現

root out

問題を起こしているものを見つけ出して取り除くという言い方。
根から抜くという形が「抜本」に近い表現。

The new director promised to root out corruption in the company.
(新しい取締役は社内の不正にメスを入れると約束しました。)

crack down on

不正やごまかしに、これまでより厳しく当たり始めることを表す言い方。

The government is cracking down on tax evasion.
(政府は脱税にメスを入れています。)

「メス」はオランダ語から来た外来語

「メス」は、オランダ語で刃物を意味する”mes”に由来する言葉です。
英語ではscalpelまたはknife、ドイツ語ではMesserと呼ばれ、いずれも自国語で「刃物」を表す語が使われますが、日本語だけは外来語の「メス」がそのまま定着しました。

1609年に平戸にオランダ商館が置かれて以降、蘭学を通じて西洋の医学知識や技術が日本に伝わり、それにともなって手術用の刃物を指す言葉として「メス」が医療の現場に取り入れられました。

今では医学や動物学の場で広く使われ、電気で切開する電気メス、レーザーを使うレーザーメスのように、新しい道具の名づけにも使われています。

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