意味
「赤きは酒の咎(あかきはさけのとが)」は、顔が赤くなったのは酒のせいであって、自分の落ち度ではないと言い逃れることわざです。
自分の失敗や間違いを素直に認めず、外にある物事のせいにする態度を指摘する場面で使われます。
- 咎(とが):罪や過ち。
語源・由来
「赤きは酒の咎」は、酒を飲んで顔が赤くなった人が口にする言い訳の言葉そのものを、ことわざの形に仕立てたものです。
「咎」は罪や過ちを表す言葉で、自分の失敗を「〜のせいだ」と外に押しつける古くからの言い回しの一つです。
使い方・例文
「赤きは酒の咎」は、自分の失敗を何か別のもののせいにする人をやんわりと皮肉る場面で使われます。
- 寝坊した言い訳に目覚まし時計のせいにする友人に、「それこそ赤きは酒の咎だね」と笑った。
- 会議に遅れた理由を渋滞のせいにする彼の様子は、まさに赤きは酒の咎そのものだった。
英語表現
the devil made me do it
自分の失敗や過ちを、何か別のもののせいにするときに使う言い方。
I ate the whole cake, but the devil made me do it.
(ケーキを全部食べてしまったけど、それこそ赤きは酒の咎だ。)
「赤きは酒の咎」は酒呑童子のせりふ
「赤きは酒の咎」のもとは、能の謡曲『大江山』で鬼の酒呑童子が口にするせりふとされています。
源頼光の一行は、童子を討つために山伏に化けて大江山に入りました。
童子は一行を客として迎え、酒宴を開いてもてなします。
酔いが回った童子は「赤きは酒の科ぞ。鬼とな思しそよ」(= 顔が赤いのは酒のせいだ。鬼だと思わないでくれ)と言います。
実際には童子は本物の鬼で、この後、寝ているところを一行に討たれます。
本当は鬼なのに赤い顔を酒のせいにする、この言い逃れが「赤きは酒の咎」の形で言葉として残りました。









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