意味
「足元から鳥が立つ」は、すぐそばで思いがけない出来事が急に起こることを表すことわざです。
また、何かを急に思い立って、あわただしく行動を起こす様子を表す場合にも使われます。
語源・由来
「足元から鳥が立つ」は、草むらに潜んでいた雉や山鳥が、人がすぐそばまで近づいた瞬間に羽音を立てて飛び立つ様子から生まれた言葉です。
物陰にじっと隠れていた鳥が、危険を感じた途端に突然飛び出す急な動きが、身近な場所で不意に起こる出来事のたとえになりました。
使い方・例文
「足元から鳥が立つ」は、身近な場所で急な出来事が起きたときや、人が突然何かを始めたときに使われます。
- 隣の家が急に引っ越すと聞いて、足元から鳥が立つような驚きを覚えた。
- 彼は思い立ったが吉日とばかりに、足元から鳥が立つ勢いで旅の支度を始めた。
類義語・関連語
「足元から鳥が立つ」と同様に、物事が前触れなく急に起こる様子を表す言葉には、次のようなものがあります。
- 藪から棒(やぶからぼう):
前触れもなく、いきなり物事を言い出したりしたりする様子。
「足元から鳥が立つ」と「藪から棒」の違い
どちらも突然の出来事を表す言葉ですが、視点が異なります。
「足元から鳥が立つ」は身近な場所で意外な出来事が起こる驚きや、自分自身が急に行動を起こす慌ただしさを表すのに対し、「藪から棒」は主に人の言動が前触れなく唐突である様子を表します。
| 語句 | 視点 | 使われやすい場面 |
|---|---|---|
| 足元から鳥が立つ (あしもとからとりがたつ) | 身近な場所の出来事・自分の行動 | 意外な出来事や急な思いつき |
| 藪から棒 (やぶからぼう) | 人の言動 | 前触れのない唐突な発言や行動 |
英語表現
out of the blue
予想もしていなかった出来事が突然起こることを表す言い方。
He quit his job out of the blue, without telling anyone.
(彼は誰にも言わず、足元から鳥が立つように突然仕事を辞めた。)
「足元から鳥が立つ」、室町末の狂言と元禄の浮世草子に用例
「足元から鳥が立つ」という言い方は、室町末期から近世初期に成立した狂言『素袍落』に、すでに「足許から鳥の立つ様な」という形で見えます。
江戸時代に入ってからも、1692年刊行の浮世草子『世間胸算用』に「足もとから鳥のたつやうに、ばたくさとはたらきて」という用例があり、上方いろはかるたの一枚としても採られています。
鳥は人が近づいてもすぐには飛び立たず、踏みつぶされる恐れを感じた瞬間に急に羽ばたいて飛び出します。
この、間近にいた人間を不意打ちで驚かせる様子が、身近なところで思いがけない出来事が起きることのたとえとして使われるようになりました。










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