意味
「迷惑千万」とは、他人の行為によってどうにも我慢ならないほど甚だしく迷惑を被る様子を表す四字熟語です。
「迷惑」を「千万」という強調の言葉で最大限にまで強めた言い方で、単なる不満よりも強い怒りや呆れの気持ちがにじみます。
語源・由来
「迷惑千万」は、「迷惑」という言葉に「千万」を添えて、その程度をとことん強めた言い方です。
「千万」はもともと数の多さを表す言葉ですが、ここでは具体的な数ではなく、「この上なく」「はなはだしく」という程度の大きさを示す働きをしています。数の大きさを借りて物事の程度を誇張して表すこの使い方は、「笑止千万」や「残念千万」など、他の四字熟語にも共通して見られます。
使い方・例文
「迷惑千万」は、他人の言動に対する強い不満やいらだちを表したいときに使われます。
- 何度も約束をドタキャンされるとは、迷惑千万な話だ。
- 隣の部屋から聞こえる深夜の騒音には、迷惑千万と言うほかない。
類義語・関連語
「迷惑千万」と同じく、迷惑の程度がひどいことを強調する言葉に、次のようなものがあります。
- 迷惑至極(めいわくしごく):この上なく迷惑であること。
「迷惑千万」と「迷惑至極」の違い
どちらも「この上なく迷惑」という意味は同じですが、程度を強める言葉の成り立ちに違いがあります。
| 語句 | 強調の由来 | 主な使い方 |
|---|---|---|
| 迷惑千万 (めいわくせんばん) | 数の大きさ(千・万)で誇張 | 笑止千万・残念千万などと同じ型 |
| 迷惑至極 (めいわくしごく) | 「至極」=極みに至ることで強調 | 多くの言葉に付く汎用的な強調語 |
英語表現
what a pain in the neck
直訳は「首の痛み」だが、迷惑な人や物事に対するいらだちを表す口語表現。厄介な相手や状況にうんざりする気持ちを伝える言い回し。
Waiting in this line is such a pain in the neck.
(この行列に並ぶのは本当にうんざりする。)
迷惑の大きさを「千万」という数で語る言い方
「千万」は、文字通りには千万という大きな数を表す言葉だが、漢語ではそこから転じて、物事の程度がはなはだしいことを表す言い方としても使われてきました。
数の大きさを借りて感情や状態の強さを誇張するという発想は日本語の四字熟語に広く見られ、「迷惑千万」のほかにも、思いがけない出来事に驚いたときの「心外千万」や、この上なく残念なときの「残念千万」など、「千万」を程度の甚だしさを表す言葉として結びつけた表現が複数あります。
「迷惑千万」もこの型に沿った言葉で、「迷惑」という感情の大きさを、具体的な数の大きさを借りて強調しています。









コメント