意味
「羊腸小径(ようちょうしょうけい)」とは、羊の腸のように曲がりくねった、細く険しい道という意味です。
主に山道を指し、幾重にも折れ曲がった細い道を表します。
- 羊腸(ようちょう):羊の腸のように曲がりくねっていること。
- 小径(しょうけい):細い道。こみち。
語源・由来
この言葉は、「羊腸」と「小径」を組み合わせた語です。
中国の小説『紅楼夢』第十七回には、次のように使われています。
上面苔蘚成斑,藤蘿掩映,其中微露羊腸小徑。
(石の上には苔がまだらに生え、藤やつたが覆うように茂り、その間に羊腸小径がかすかにのぞいていた。)
新しく造られた庭園の門を入ると、正面を築山がふさぎ、白い石が折り重なるその間に細い道がのぞいている場面です。
日本では、1901年の唱歌『箱根八里』(作詞・鳥居忱、作曲・滝廉太郎)に「羊腸の小径」の形で使われ、箱根の険しい山道を歌っています。
昼猶闇き杉の並木
羊腸の小径は苔滑か
使い方・例文
- 山小屋までの羊腸小径を、杖を頼りに一歩ずつ登った。
- 地図にも載らない羊腸小径を抜けると、小さな滝が見えた。
- 案内人は迷わず羊腸小径をたどり、集落へ下りていった。
唱歌の「羊腸の小径」は箱根八里の途中の山道
唱歌の題の「箱根八里」は、江戸時代の東海道で、小田原宿から箱根宿を経て三島宿まで、箱根の山を越える約八里の道のりを指します。
「羊腸の小径」はその途中の曲がりくねった山道を描いた句で、歌詞では一番・二番とも「昼猶闇き 杉の並木」に続けて同じ句が繰り返されます。
箱根八里は東海道一の難所とされ、中でも畑宿から箱根峠へ上る道がいちばんの難所として知られていました。


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