故事成語

霜を履んで堅氷至る

(しもをふんでけんぴょういたる)

前触れに気づいて、あとの事態に備えよという戒め。

異形:霜を踏んで堅氷至る

14文字の言葉 / 「し・じ」から始まる言葉
霜を履んで堅氷至る ことば
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意味

「霜を履んで堅氷至る(しもをふんでけんぴょういたる)」とは、物事には前触れがあるというたとえです。
前触れに気づいたら、やがて起こることに備えよ、という戒めの意味でも使います。

  • 履む(ふむ):足で踏む。
  • 堅氷(けんぴょう):堅く張った氷。

語源・由来

この言葉は、『易経えききょう』(= 占いについて述べた古い書物)の坤こんという卦け(= 占いに使う図形)にある、占いのことばが元になっています。
卦のいちばん下の線「初六しょろく」に付けられた、次の一節が由来です。

履霜,堅冰至
(霜を踏む季節になると、やがて堅い氷の張る季節が来る。)

霜が降り始めたことは、やがて堅い氷の張る季節が来る前触れです。
このことから、前触れに気をつけるよう注意する言葉になりました。

使い方・例文

出来事のあとに「〜の感がある」の形で、前触れがあったと振り返るときにも使います。

  • 咳が続くのは前触れかもしれない。霜を履んで堅氷至る、早めに受診しよう。
  • 取引先の支払いが毎月遅れ始めた。霜を履んで堅氷至るで、今のうちに備えたい。
  • あの店は閉店の前から客足が減っていた。霜を履んで堅氷至るの感がある。

「霜を履んで堅氷至る」の直前にある「積善の家」の一節

坤こんの卦けの解説にあたる「文言ぶんげん」には、「履霜,堅冰至」が引かれる直前に、次の一節があります。

積善之家,必有餘慶;積不善之家,必有餘殃。臣弒其君,子弒其父,非一朝一夕之故,其所由來者漸矣。由辨之不早辨也。
(善を積み重ねた家には必ずあとまで幸いが残り、悪を積み重ねた家には必ずあとまで災いが残る。家臣が主君を殺し、子が父を殺すような出来事も、一朝一夕の原因で起こるのではない。そこへ至るまでには、少しずつ積み重なった経緯がある。それは、見分けるべきことを早く見分けなかったからである。)

この一節のすぐあとに、『易えき』の言葉として「履霜,堅冰至」が引かれています。
書き出しの「積善之家,必有餘慶」は、「積善の家には余慶あり」ということわざのもとになりました。
「一朝一夕」の語も、同じ一節の「非一朝一夕之故」に見えます。

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