意味
「春蛙秋蝉(しゅんあしゅうぜん)」とは、うるさいだけで、何の役にも立たない無用の言論という意味です。
春の蛙と秋の蝉が、どちらもやかましく鳴くことから、役に立たない議論や発言のたとえになりました。
- 春蛙(しゅんあ):春に鳴く蛙。
- 秋蝉(しゅうぜん):秋に鳴く蝉。
- 言論(げんろん):言葉で意見を述べること。
語源・由来
この言葉は、中国の『物理論』に見える言葉です。
『物理論』の文は、古い書物の文を部門別に集めた『太平御覧』に引かれていて、次のとおりです。
夫虛無之談,尚其華藻,此無異於春蛙秋蟬,聒耳而已。
(実のない談論は、美しい飾りの言葉をたっとぶが、これは春の蛙や秋の蝉と変わらず、ただ耳をやかましくするだけである。)
原文の字は「蟬」です。
使い方・例文
人の議論や発言を、役に立たないと批判するときに使います。
- 結論の出ない長い会議は、春蛙秋蝉の議論に終わった。
- 中身のない演説を、記者は春蛙秋蝉にすぎないと評した。
- 実行が伴わなければ、どんな名案も春蛙秋蝉である。
類義語・関連語
やかましい鳴き声にたとえて、役に立たない議論をけなす語です。
- 蛙鳴蝉噪(あめいせんそう):
蛙や蝉が鳴き騒ぐことから、議論や文章がへたなことのたとえ。騒がしいばかりで役に立たないこと。
「春蛙秋蝉」と「蛙鳴蝉噪」の違い
どちらも蛙と蝉のやかましい鳴き声にたとえる点は同じです。
「春蛙秋蝉」は、うるさいだけで役に立たない言論を言います。
「蛙鳴蝉噪」は、議論のほかに文章がへたなことにも言い、内容がとぼしいことや、蛙や蝉が鳴き騒ぐこと自体も指します。


コメント