「侃々諤々」「談論風発」「甲論乙駁」「満場一致」など、議論・話し合いの様子を表す四字熟語を集めました。
盛んに議論する、激しく言い争う、意見が分かれる、意見がまとまる・相談する、すぐれた意見・弁舌、役に立たない議論の6つに分けて、読みと意味を紹介します。
最後に、議論の言葉として使うときに注意が要る語をまとめました。
もくじ
盛んに議論することを表す四字熟語
- 議論百出(ぎろんひゃくしゅつ):
いろいろな意見が数多く出て、活発に議論されること。 - 侃々諤々(かんかんがくがく):
遠慮せずに正しいと信じることを主張し、盛んに議論する様子。
「侃々諤々と意見をたたかわす」のように使う。 - 談論風発(だんろんふうはつ):
談話や議論が活発に行われること。
「風発」は、風が吹き起こるように、議論などが次々と勢いよく出ること。 - 百家争鳴(ひゃっかそうめい):
多くの学者・文化人が、自分の考えを自由に発表し論争すること。
中国の戦国時代に、多くの思想家が競って説を唱えた様子を表した言葉。 - 高談雄弁(こうだんゆうべん):
大いに談論し、盛んに議論すること。 - 多事争論(たじそうろん):
多くの人々が、いろいろな事柄について盛んに議論をたたかわせること。 - 米塩博弁(べいえんはくべん):
議論が細かいところまで、多方面にわたって際限なく交わされること。
細かなことをくだくだと話す意にも使う。「米塩」は米や塩の粒のように細かいもののたとえ。
激しく言い争う・口々に言い立てることを表す四字熟語
- 丁丁発止(ちょうちょうはっし):
激しく議論をたたかわせ合う様子。
もとは、刀などで激しく音を立てて打ち合う様子を表す語。「議場で丁丁発止と渡り合う」のように使う。 - 口角飛沫(こうかくひまつ):
口の端からつばを飛ばさんばかりに、激しく議論する様子。 - 危言覈論(きげんかくろん):
自分が正しいと思うことを激しく論じること。
「危言」は身の危険をかえりみずに言うこと、「覈論」は厳しく論じること。 - 唇焦口燥(しんしょうこうそう):
声の限りに叫び続けて疲れ果てる様子。また、激しく議論する様子。
唇が焦げ、口が乾く意から。 - 七嘴八舌(しちしはちぜつ):
多くの人が、口々に言いたいことをしゃべり立てる様子。
七つのくちばしと八つの舌の意から。 - 非難轟々(ひなんごうごう):
欠点や過失を責める声が、大勢から激しく上がる様子。
「非難囂々」とも書く。
意見が分かれる・かみ合わないことを表す四字熟語
- 賛否両論(さんぴりょうろん):
ある物事に対して、賛成の意見と反対の意見がともにあること。
特に、どちらが優勢とも決められない状態をいう。 - 甲論乙駁(こうろんおつばく):
互いに自分の意見を主張して論じ合い、議論がまとまらないこと。
甲が論じると乙がそれに反対する意から。 - 諸説紛々(しょせつふんぷん):
いろいろな意見や説が入り乱れて、まとまりがつかない様子。
憶測が飛び交って、真相がつかめないことにもいう。 - 蒟蒻問答(こんにゃくもんどう):
問いと答えがかみ合わない、とんちんかんなやりとり。また、的外れな受け答え。
にわか住職となったこんにゃく屋の主人が、旅の僧から禅問答をしかけられ、黙っているのを無言の修行と取り違えられる、という落語の題名から。 - 築室道謀(ちくしつどうぼう):
意見ばかりが多く出てまとまらず、物事がいつまでも仕上がらないことのたとえ。
家を建てるのに道行く人に相談すると、意見がばらばらで決まらないことから。 - 扞格齟齬(かんかくそご):
お互いの意見がかみ合わないこと。
「扞格」は互いに相いれないこと、「齟齬」は食い違うこと。 - 一面之辞(いちめんのじ):
議論で、一方だけの言い分。また、一方の主張だけを聞くこと。
意見が一致する・集まって相談することを表す四字熟語
- 異口同音(いくどうおん):
大勢が口をそろえて同じことを言うこと。また、大勢の意見が一つにそろうこと。 - 満場一致(まんじょういっち):
その場にいる全員の意見が一つにそろうこと。
「満場一致で可決する」のように使う。 - 衆議一決(しゅうぎいっけつ):
多くの人が議論して、意見が一つにまとまり、物事が決まること。 - 衆口一致(しゅうこういっち):
多くの人の意見や評判が、ぴったり合うこと。 - 鳩首凝議(きゅうしゅぎょうぎ):
人々が寄り集まって、熱心に相談すること。
「鳩首」は頭を集めること。「鳩首協議」「鳩首謀議」ともいうが、「謀議」は犯罪の計画を相談する意味にも使うので、使う場面に注意が要る。
すぐれた意見・巧みな弁舌を表す四字熟語
- 高論卓説(こうろんたくせつ):
普通の人では考え及ばないような、すぐれた意見。 - 名論卓説(めいろんたくせつ):
見識の高い、立派な議論や意見。 - 崇論閎議(すうろんこうぎ):
見識が高く、広い視野で議論をすること。また、その議論。 - 踔厲風発(たくれいふうはつ):
議論などが人並み外れて鋭く、風のように勢いよく口をついて出ること。
才気にすぐれ、弁舌が鋭いことにもいう。 - 懸河之弁(けんがのべん):
よどみなく、勢いのある話しぶり。
「懸河」は傾斜の急な所を勢いよく流れる川。 - 才弁縦横(さいべんじゅうおう):
才気にあふれた巧みな弁舌を、自由自在に使いこなすこと。 - 弁才無礙(べんざいむげ):
弁舌が巧みで、よどみなく話すこと。
「無礙」(= さまたげがないこと)で、言葉がつかえずに出る意。もとは仏教の言葉で、仏や菩薩が教えを巧みに説き伝える力をいう。 - 縦説横説(じゅうせつおうせつ):
自由自在に説き明かすこと。また、思うままに議論をすること。
「横説竪説」も、自由自在に説き述べる意。
役に立たない議論・議論の打ち切りを表す四字熟語
- 机上空論(きじょうのくうろん):
頭の中だけで考えた、実際の役には立たない考えや議論。
「机上の空論」の形でも使う。 - 紙上談兵(しじょうだんぺい):
理屈ばかりの議論で、実際の役には立たないことのたとえ。
紙の上で兵法を論じる意から。 - 蛙鳴蝉噪(あめいせんそう):
がやがやとやかましくしゃべり立てること。また、中身のない文章や議論をあざけっていう語。
カエルやセミがやかましく鳴き騒ぐ意から。 - 春蛙秋蝉(しゅんあしゅうぜん):
やかましいだけで、中身のない議論や言論。
春のカエルや秋のセミの鳴き声のように、ただ耳にうるさいだけという意から。 - 問答無用(もんどうむよう):
あれこれ議論しても得るものがないこと。また、もう議論する必要がないこと。
「問答無益」ともいう。
議論の言葉として使うときに注意が要る四字熟語
議論の場面の言葉と似ていますが、意味に気をつけたい語です。
- 喧々囂々(けんけんごうごう):
大勢の人が口々に、やかましく騒ぎ立てる様子。
騒がしさを表す語で、活発な議論をほめる意味で使うのは誤りとされる。盛んな議論をいうなら「侃々諤々」を使う。 - 喧々諤々(けんけんがくがく):
さまざまな意見が出て、口やかましい様子。
「喧々囂々」と「侃々諤々」が混同されてできた語で、誤りとする見方もある。改まった文章では、喧々囂々と侃々諤々を意味で書き分けるのが無難。 - 放言高論(ほうげんこうろん):
思ったまま、言いたい放題に論じること。
盛んな議論をほめるつもりで使うと、相手の発言を「言いたい放題」とけなすことになる。 - 高談闊歩(こうだんかっぽ):
あたりかまわず声高に話しながら、大股で歩くこと。
歩く様子をいう語で、議論の様子を表すのには合わない。





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