「大げさに言う・大口を叩く」ことわざ・慣用句・四字熟語一覧|大言壮語とその対義語

「大げさに言う・大口を叩く」ことわざ・慣用句・四字熟語一覧|大言壮語とその対義語 特集
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自分の力量を大きく超えた話を、平然と言ってのける人がいます。
そうした言動を指す言葉は、「大げさに言う」「口先だけ」「実力もないのに威張る」といった具合に、細かく枝分かれしています。
大きな口を叩く態度を表すことわざ・慣用句・四字熟語を意味の近いものごとに整理し、あわせて反対側にある「黙って行う」言葉も並べました。

実力を超えた大きなことを言う

  • 大言壮語(たいげんそうご):
    自分の実力を超えた、できもしないような大きなことを言い放つこと。
    意気込みだけは盛んで中身が伴わない話しぶりを、あきれた調子で指す言葉です。
  • 大口を叩く(おおくちをたたく):
    実力に見合わない自信たっぷりな物言いをすること。
    「大言壮語」をくだけた日常語で言い換えた形にあたります。
  • 大風呂敷を広げる(おおぶろしきをひろげる):
    実現できる見込みのない、大げさな話や計画を言いふらすこと。
    収まりきらない荷物を無理に包もうとする大きな風呂敷になぞらえた言い方。
  • 法螺を吹く(ほらをふく):
    実現する見込みのない、大げさな嘘や自慢話をすること。
    山伏が吹く法螺貝の、見た目に不釣り合いな大きな音から生まれた言い回しです。
  • 口では大阪の城も建つ(くちではおおさかのしろもたつ):
    口先だけなら、どんなに大きなことでも簡単に言えてしまうということ。
    豊臣秀吉が築いた大坂城を引き合いに出し、言うだけなら元手が要らない身軽さを皮肉っています。
  • 気炎万丈(きえんばんじょう):
    燃え上がる炎のように、意気込みが並外れて盛んなさま。
    大きなことを言う点は同じでも、こちらは相手を責める色を持たず、勢いのよさを認める言葉です。

物事を実際より大きく見せる

  • 針小棒大(しんしょうぼうだい):
    針ほどの小さな出来事を、棒ほどの大きさに言い立てること。
    嘘とまでは言えない話を、ふくらませて伝える態度を指します。
  • 牛刀をもって鶏を割く(ぎゅうとうをもってにわとりをさく):
    小さな用事に、不釣り合いなほど大がかりな手段を持ち出すこと。
    牛をさばく大包丁で鶏を料理する情景から来ています。
  • 蚊を見て剣を抜く(かをみてけんをぬく):
    取るに足らない相手に、むきになって大げさな身構えをすること。
    反応の大きさが、かえって当人の小ささを見せてしまう場面で使われます。
  • 眉唾物(まゆつばもの):
    真偽がはっきりせず、そのまま信じるわけにはいかない話。
    大きな話を聞かされた側が、距離を取るときに口にする言葉です。

言葉ばかりで中身が伴わない

  • 舌先三寸(したさきさんずん):
    口先だけで中身の伴わない、巧みな言葉づかい。
    わずか三寸ほどの舌ひとつで人を動かしてしまう軽さを突いた言い方。
  • 有口無行(ゆうこうむこう):
    口では立派なことを言うのに、実際の行動が伴わないこと。
    「口有りて行ひ無し」と読み下し、言行の不一致をそのまま漢字四字に写した熟語です。
  • 能書きは立派(のうがきはりっぱ):
    言葉や理屈だけは大げさで見事だが、結果が伴っていないこと。
    薬の効能書きが実際の効き目より大きく書かれることに由来します。
  • 有名無実(ゆうめいむじつ):
    評判ばかりが先に立ち、実質が伴っていないこと。
    人だけでなく、制度や肩書きが形だけになった状態にも使われます。
  • 三百代言(さんびゃくだいげん):
    口先だけで筋の通らない主張をする、信用のおけない者。
    明治期に無資格の代言人をさげすんで呼んだ言葉が広まったものです。
  • 巧言令色(こうげんれいしょく):
    言葉を飾り、表情を取りつくろって人にこびること。
    『論語』の「巧言令色、鮮なし仁」に基づき、口のうまさへの警戒を説きます。

外見だけ立派で中身が伴わない

  • 羊質虎皮(ようしつこひ):
    虎の皮をかぶっていても、中身は羊のように弱いということ。
    見せかけと実質の落差を、二種の動物の対比で言い表しています。
  • 沐猴にして冠す(もっこうにしてかんす):
    猿が冠をかぶったように、格好だけ整えて中身が伴わないこと。
    『史記』の項羽本紀で、項羽の器量を評した言葉として登場します。
  • 月夜の蟹(つきよのかに):
    外見は立派なのに、中身が乏しく期待外れであること。
    月の明るい夜の蟹は身が少ないという言い伝えから生まれました。
  • 徒花(あだばな):
    咲いても実を結ばない花。
    転じて、見た目ばかり華やかで成果に結びつかない物事を指します。

実力がないのに威張る

  • 夜郎自大(やろうじだい):
    自分の力量を知らないまま、いばりちらすこと。
    漢の大きさを知らずに張り合った夜郎という小国の故事に基づきます。
  • 虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね):
    他人の権威を後ろ盾にして威張る、小者のたとえ。
    『戦国策』で、狐が虎を従えて歩き、獣たちを追い散らした話に由来します。
  • 鳥なき里の蝙蝠(とりなきさとのこうもり):
    優れた者がいない場所で、つまらない者が大きな顔をすること。
    鳥のいない里では蝙蝠が空の主になる、という皮肉です。
  • 内弁慶の外地蔵(うちべんけいのそとじぞう):
    家の中では威勢がよいのに、外へ出るとおとなしくなること。
    豪傑の弁慶と、動かない地蔵を並べた対比が効いています。
  • 傲岸不遜(ごうがんふそん):
    思い上がって人を見下し、へりくだる気持ちがまったくないさま。
    態度そのものを正面から批判する、強い響きを持つ言葉。
  • 鼻にかける(はなにかける):
    自分の能力や実績を、得意げに見せびらかすこと。
    自慢が態度ににじみ出ている様子を表します。
  • 鬼の首を取ったよう(おにのくびをとったよう):
    たいした手柄でもないのに、大功を立てたかのように得意がる様子。
    周囲との温度差まで含めて言い表す言葉です。
  • 驕る平家は久しからず(おごるへいけはひさしからず):
    思い上がって振る舞う者の栄華は、長くは続かないという戒め。
    『平家物語』が描いた一門の盛衰を下敷きにしています。
  • 自慢高慢馬鹿のうち(じまんこうまんばかのうち):
    自慢や思い上がりは愚か者のすることだという戒め。
    七五調の語呂で覚えやすく仕立てた、庶民のことわざです。
  • 片腹痛い(かたはらいたい):
    相手の身の程知らずな言動が、おかしくてたまらないこと。
    大きな口を叩かれた側が返す言葉にあたります。

言わずに行う(対になる言葉)

大きなことを口にする態度と正面から向き合うのが、黙って結果を出す姿勢を表す言葉です。
「大言壮語」の対義語を探す場面では、次の言葉が挙がります。

  • 不言実行(ふげんじっこう):
    あれこれ口に出さず、黙って実際の行動に移すこと。
    「大言壮語」の対義語として、最もよく挙げられる四字熟語です。
  • 有言実行(ゆうげんじっこう):
    口に出したことを、責任を持って最後まで成し遂げること。
    言うだけで終わらせない点で「大言壮語」と分かれます。
  • 実践躬行(じっせんきゅうこう):
    理論や計画を、口先だけでなく自ら実際に行うこと。
    「躬」は自分自身を指し、他人任せにしない姿勢を表します。
  • 能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす):
    本当に実力のある者は、それをむやみに見せびらかさないということ。
    獲物を狙う鷹が、普段は鋭い爪をしまっている様子から来ています。
  • 実るほど頭を垂れる稲穂かな(みのるほどこうべをたれるいなほかな):
    学識や徳が深まるほど、人に対して控えめに振る舞うべきだという教え。
    実が入るほど穂先が下がる稲の姿になぞらえています。

大きく見せる四字熟語は、二つを並べて落差を作る

この系統の四字熟語には、対になる要素を前後に置いて落差を示す作りが目立ちます。
「針小棒大」は針と棒、「羊質虎皮」は羊と虎という具合に、小さいものと大きいものを並べて差を見せます。
「有名無実」「有口無行」は少し形が違い、「有る」と「無い」を二度繰り返して、あるはずのものが欠けている状態を示します。
いずれも四字のうち前半と後半が逆の方向を向いていて、二つを突き合わせた瞬間に落差が見えます。

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