意味
「能書きは立派(のうがきはりっぱ)」とは、言うことは立派でも、それに見合う行動や成果がまるで伴っていないという意味です。
自分を大きく見せようとする話しぶりを、皮肉交じりにからかうときに使われる表現です。
- 能書き(のうがき):効能を並べ立てた文句、転じて自慢や言い訳。
- 立派(りっぱ):外見や言葉が優れて見えること。
語源・由来
「能書き」は、もともと薬などの効能を書き記したもののことで、「効能書き」とも言います。
そこから「能書き」は、自分の優れた点を並べ立てる言葉も指すようになりました。
「能書きは立派」は、この「能書き」に「立派」を重ねることで、言葉の大げささと実態のギャップを強調した言い回しです。
使い方・例文
「能書きは立派」は、口先ばかりが達者で実行が伴わない人や物事を、やや皮肉を込めて評する場面で使われます。
- 彼の企画書は能書きは立派だが、実行できた試しがない。
- 能書きは立派なものの、肝心の商品の質が伴っていない。
- あの店の看板は能書きは立派で、味は普通だった。
類義語・関連語
「能書きは立派」と同じく、言葉ばかりが先行して実行が伴わない様子を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 有口無行(ゆうこうむこう):
口では立派なことを言うが、実際の行動が伴わないこと。 - 絵に描いた餅(えにかいたもち):
どんなに立派な計画も、実行が伴わなければ役に立たないこと。 - 舌先三寸(したさきさんずん):
中身のない、口先だけの巧みな言葉。
対義語
「能書きは立派」とは反対に、言ったことを確実に行動へ移す様子を表す言葉があります。
- 有言実行(ゆうげんじっこう):
口に出したことを、必ず実行に移すこと。
英語表現
all talk and no action
「話すだけで行動が伴わない」という意味そのままの表現で、能書きは立派だが実行しない人を的確に言い表す。
He’s all talk and no action when it comes to his promises.
(彼の約束は能書きは立派だが、実行が伴わない。)
all bark and no bite
「吠えるだけで噛みつかない犬」を語源とする表現で、威勢のいい言葉ばかりで実力や実行が伴わない様子を表す。
Don’t worry about him, he’s all bark and no bite.
(彼を心配しなくていい、能書きは立派なだけだ。)
「ガマの油売り」に見る口上文化
江戸時代の町なかでは、「ガマの油売り」に代表される大道商人たちが、独特の節回しで長い口上を述べながら薬を売る商売が盛んに行われていました。
刀を振るって自分の腕に見せかけの傷をつけ、油を塗って血が止まる様子を演じるなど、口上の巧みさそのものが客寄せの芸として発展していきます。
「能書き」も、もとは薬の効き目を書き並べた効能書きのことで、口上と同じく薬を売るための宣伝の言葉でした。











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