知識を深め、技術を磨く「勉強」や「学問」。
目標に向かって努力する姿や、学ぶことの大切さを示す言葉は、古くから私たちの指針となってきました。
今回は、「勉強」というテーマに関連する、主なことわざ、慣用句、四字熟語、故事成語などを紹介します。
「勉強」に関連する言葉 一覧
ことわざ
- 学問に王道なし(がくもんにおうどうなし):
学問を修めるには、近道や簡単な方法はなく、地道な努力を続けるしかないということ。 - 習うより慣れよ(ならうよりなれよ):
知識として教わるよりも、実際に何度も経験(練習)したほうが、早く身につくということ。 - 継続は力なり(けいぞくはちからなり):
勉強や努力を途中でやめずに続けることこそ、何にも勝る力となるということ。 - 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん):
辛い勉強や修行も、我慢して続ければ、必ず成果が出るということ。 - 鉄は熱いうちに打て(てつはあついうちにうて):
(鉄が熱いうちに鍛えるように)精神が柔軟で吸収力のある若いうちに、鍛錬(勉強)すべきであるというたとえ。 - 好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ):
何事も、好きなことは熱心に取り組む(勉強する)ため、自然と上達するものだということ。 - 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥(きくはいっときのはじ きかぬはいっしょうのはじ):
知らないことを質問するのはその場では恥ずかしいかもしれないが、聞かずに知らないままでいると、一生恥ずかしい思いをすることになるという教え。 - 読書百遍意自ら通ず(どくしょひゃっぺんいおのずからつうず):
(難しい書物も)繰り返し百回読めば、その意味は自然と理解できるようになるということ。 - 門前の小僧習わぬ経を読む(もんぜんのこぞうならわぬきょうをよむ):
(寺の門前で遊ぶ子供は、聞き覚えた経を自然と口にする)日頃から見聞きしている環境によって、自然と知識や技術が身につくことのたとえ。 - 生兵法は大怪我の基(なまびょうほうはおおけがのもと):
中途半端な知識(勉強不足)で物事を行うと、かえって大きな失敗を招くという戒め。 - 知は力なり(ちはちからなり):
(イギリスの哲学者フランシス・ベーコンの言葉)知識を持つことは、物事を成し遂げるための力になるということ。
慣用句
- 一夜漬け(いちやづけ):
(漬物を一晩で漬けるように)試験や発表の直前に、慌てて勉強(暗記)すること。 - 頭に入れる(あたまにいれる):
勉強して、物事を理解したり記憶したりすること。 - 机にかじりつく(つくえにかじりつく):
机に向かったまま動かないほど、非常に熱心に勉強や仕事をするさま。 - 精を出す(せいをだす):
(「勉強に精を出す」などの形で)熱心に励み、努力すること。 - 身が入る(みがはいる):
(「勉強に身が入る」などの形で)集中して、熱心に物事に取り組むさま。 - 腕を磨く(うでをみがく):
勉強や練習を重ねて、技術や能力を上達させること。 - 脇目も振らず(わきめもふらず):
他のことには一切気を取られず、一つのこと(勉強など)に集中するさま。
四字熟語
- 勤勉実直(きんべんじっちょく):
まじめにこつこつと勉強や仕事に励むこと。 - 刻苦勉励(こっくべんれい):
(「刻苦」は身を削るほどの苦労)心身を苦しめるほど、一生懸命に勉強や仕事に励むこと。 - 一意専心(いちいせんしん):
他に心を動かされず、ひたすら一つのこと(勉強や目標)に心を集中させること。 - 切磋琢磨(せっさたくま):
(玉や石を磨き上げるように)仲間同士が互いに励まし合い、競い合って勉強や技術を向上させること。(故事成語にも分類される) - 温故知新(おんこちしん):
(古いこと(故)を研究(温)し、新しい知識(新)を知ること)過去の事柄や先人の教えを学び、新しい知識や道理を発見すること。(故事成語にも分類される) - 日進月歩(にっしんげっぽ):
(日ごと月ごとに進歩するように)学問や技術が、絶え間なく進歩していくこと。
故事成語
- 蛍雪の功(けいせつのこう):
苦しい環境に負けず、勉学に励んだ成果。
(中国の故事で、苦学生が蛍の光や雪明りで勉強したことから) - 韋編三絶(いへんさんぜつ):
書物を熱心に熟読すること。
(中国の故事で、孔子が書物を何度も読み返し、綴じ紐(韋編)が三度も切れたことから) - 鑿壁偸光(さくへきとうこう):
苦労をしながら、熱心に勉学に励むことのたとえ。
(中国の故事で、隣家の壁に穴を開け、その光を盗んで勉強したことから) - 孟母三遷の教え(もうぼさんせんのおしえ):
子供の勉強や成長のためには、環境を選ぶことが非常に重要であるという教え。
(中国の故事で、孟子の母が子の教育のために三度引っ越したことから)
まとめ – 学びの多様性
「勉強」に関連する言葉を紹介しました。
「蛍雪の功」のような厳しい環境での努力を示すもの、「好きこそ物の上手なれ」のように興味の大切さを説くもの、そして「門前の小僧」のように環境の重要性を示すものまで、多くの側面がありました。
これらの言葉は、学ぶという行為が、単なる知識の詰め込みではなく、継続する力、集中力、そして環境づくりなど、様々な要素によって支えられていることを教えてくれますね。









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