意味
一度だけなら気にならなくても、繰り返されることで積み重なっていく嫌悪感を表します。
自慢話や知ったかぶりなど、相手の態度に対するやや辛口な評価として使われる言葉です。
語源・由来
「鼻につく」は、においが鼻にまとわりつく感覚から生まれた表現です。
もともとは、強い匂いがいつまでも鼻にこびりついて離れない、という文字どおりの意味で使われていました。
その不快な感覚が、江戸時代ごろから人の態度や言動に対しても転用されるようになり、しつこく感じられる振る舞いをうっとうしく思う気持ちを表す言葉として定着しました。
使い方・例文
「鼻につく」は、人の言動をうっとうしく、わざとらしく感じる場面で使われます。
- 彼の自慢話は、聞くたびに鼻につく。
- わざとらしい優しさが鼻についてしまう。
- 知ったかぶりの発言が、次第に鼻についてきた。
類義語・関連語
「鼻につく」と同じように、繰り返される言動にうんざりする様子を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 耳障り(みみざわり):
聞いていて不快に感じること。 - 鼻持ちならない(はなもちならない):
言動が高慢で、我慢できないほど不快に感じること。
「鼻につく」と「鼻持ちならない」の違い
どちらも不快感を表しますが、程度が異なります。「鼻につく」はじわじわとうっとうしく感じる程度であるのに対し、「鼻持ちならない」は我慢の限界に近い、より強い嫌悪感を表します。
| 語句 | 不快感の程度 |
|---|---|
| 鼻につく | じわじわとしたうっとうしさ |
| 鼻持ちならない | 我慢の限界に近い強い嫌悪感 |
英語表現
get on someone’s nerves
「誰かの神経に障る」という意味で、繰り返される言動にいらだちが募る様子を表す表現。
His constant bragging gets on my nerves.
(彼の絶え間ない自慢話が鼻につく。)
「におう」から「嫌気がさす」へ、鼻の慣用句
「鼻につく」は本来、強いにおいが鼻にまとわりついて離れない、という文字通りの意味で使われていた言葉である。
一度こびりついたにおいはなかなか消えず、そのたびに不快な気分がよみがえる。
この「におい」がもたらす不快感が、そのまま人の言動に対する感覚に転じ、しつこさやわざとらしさ、嫌味っぽさを表す言葉として使われるようになった。
においという直接的な感覚に根ざしていた言葉が、態度や物言いという抽象的な対象にまで意味を広げていった例である。










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