四字熟語 故事成語

生殺与奪

(せいさつよだつ)

相手を生かすも殺すも、与えるも奪うも、すべて思いのままにすること。


7文字の言葉 / 「せ・ぜ」から始まる言葉
生殺与奪 ことば
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意味

「生殺与奪(せいさつよだつ)」とは、相手の生死や利害のすべてを、意のままに操れる強大な権力を指す言葉です。
多くは「生殺与奪の権を握る」という形で使われ、絶対的な支配力や、それに対する恐れを伴って語られます。

  • 生殺(せいさつ):生かすことと、殺すこと。
  • 与奪(よだつ):与えることと、奪うこと。

語源・由来

「生殺与奪」は、生かすことと殺すこと、与えることと奪うことを並べた四字熟語です。
日本では、明治元年(1868年)に出た津田真道つだまみち訳の『泰西国法論たいせいこくほうろん』に「生殺与奪の権皆其主人に在りて」という一節があり、昔の奴隷の生死をその主人が握っていたことを述べています。

使い方・例文

「生殺与奪」は、他者の運命を完全に支配できる強大な力や立場を語る場面で使われます。

  • 独裁者は民衆の生殺与奪の権を握っていた。
  • 上司に生殺与奪の権を握られているようで息苦しい。
  • 下請けの小さな工場は、元請けに生殺与奪の権を握られていた。
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英語表現

have someone’s fate in one’s hands

相手の運命を完全に握っているという、強い支配力を表す表現

The judge had the prisoner’s fate in his hands.
(裁判官は囚人の生殺与奪を握っていた。)

power of life and death

相手を生かすも殺すも自由にできるという、絶対的な権力を表す慣用句

The ancient king held the power of life and death over his subjects.
(古代の王は臣下に対して生殺与奪の権を持っていた。)

韓非、君主の権力を「刑」と「徳」の二つに絞る

「生殺与奪」と同じ発想は、古代中国の法家・韓非かんぴの『韓非子かんぴし』二柄篇にへいへんにも見られます。
韓非かんぴは、君主が臣下を操るための手綱は「刑」と「徳」の二つだけだとし、罰して殺すことを刑、褒美を与えることを徳と呼びました。

この二つを臣下に握られると君主は実権を失う、と韓非かんぴは説きました。
実際に、臣下が褒美の権を握った斉と、罰の権を握った宋では、どちらも君主が実権を奪われたと書いています。
生かすも殺すも、与えるも奪うも、その権を握る者が本当の支配者だという考え方です。

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