朝・昼・晩、毎日欠かさず訪れる食事の時間さえ忘れてしまうほど、一つのことに夢中になる。
そんな、何よりも大好きで熱中している様子を表す言葉が、「三度の飯より好き」(さんどのめしよりすき)です。
意味
「三度の飯より好き」とは、食事を忘れてしまうほど、ある物事に強く熱中し大好きであることという意味です。
趣味や好きなものへの没頭ぶりを、親しみを込めて表す言葉です。
- 三度の飯(さんどのめし):朝・昼・晩の毎日欠かせない食事
- 好き(すき):心から気に入っていること
語源・由来
「三度の飯より好き」は、日々の暮らしに欠かせない食事さえ後回しにしてしまうほどの熱中ぶりを、身近な生活習慣にたとえた言葉です。
一日三回の食事は、江戸時代以降に庶民の間にも定着した基本的な生活のリズムであり、誰もが欠かさず行う行為の代表でした。
その当たり前の習慣よりも優先したくなるほど夢中になっている、という誇張した言い回しによって、対象への熱意の強さをわかりやすく伝える表現として広まりました。
使い方・例文
「三度の飯より好き」は、何よりも好きで熱中している対象を表す際に使われます。
- 彼は釣りが三度の飯より好きで、休日は必ず海へ出かける。
- 妹は三度の飯よりアイドルの動画を見るのが好きらしい。
- 昔から絵を描くことが三度の飯より好きだった。
類義語・関連語
「三度の飯より好き」と同じように、強い熱中や好きな気持ちを表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 寝食を忘れる(しんしょくをわすれる):
物事に夢中になり、食事や睡眠さえ忘れること。
「三度の飯より好き」と「寝食を忘れる」の違い
どちらも強い熱中を表しますが、対象と表現の焦点に違いがあります。
| 語句 | 焦点 |
|---|---|
| 三度の飯より好き (さんどのめしよりすき) | 特定の物事への「好き」という気持ちの強さ |
| 寝食を忘れる (しんしょくをわすれる) | 作業や研究などに没頭し、生活そのものが疎かになる状態 |
英語表現
love … to bits
何かをこの上なく大好きだという気持ちを表す、くだけた口語表現。
I love playing the guitar to bits.
(ギターを弾くのが三度の飯より好きだ。)
なぜ「三度」なのか、食事回数の歴史
現在では当たり前の「一日三食」という習慣は、日本において古くからのものではない。
平安時代から中世にかけて、庶民の食事は一日二食が基本で、朝と夕の二回に食べるのが一般的だった。
江戸時代に入り、行灯などの照明が普及して活動時間が延びたことや、都市部での労働の増加を背景に、昼食を加えた一日三食の習慣が徐々に定着していったとされる。
「三度の飯」が誰もが共有する生活の基準として定着したのは、この江戸時代の変化以降であり、「三度の飯より好き」という言い回しも、この新しい生活リズムが庶民に根付いた時代に生まれたと考えられている。









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