四字熟語

軽挙妄動

(けいきょもうどう)

状況をよく確かめないまま、軽々しく行動すること。多くは戒める言い方で使う。


8文字の言葉け・げ」から始まる言葉
軽挙妄動 ことば
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意味

「軽挙妄動」とは、深く考えないまま、軽々しく行動するという意味です。

結果が出たあとで責める言葉としてよりも、これから動こうとする相手を押しとどめる場面で使われます。
「軽挙妄動を慎め」「軽挙妄動するな」という形で、命令や訓示に組み込まれることが多い語です。

  • 軽挙(けいきょ):軽々しい振る舞い。
  • 妄動(もうどう):考えもせず、みだりに動くこと。

語源・由来

「軽挙妄動」は、似た意味の二語を重ねて意味を強めた四字熟語です。

江戸後期の歴史書『日本政記』(1838年)には「軽挙妄動して、以て天下の老姦巨猾を図らんと欲す、難いかな」とあり、深く考えずに動いて世の老獪な相手を出し抜こうとするのは難しい、という文脈で使われています。

使い方・例文

「軽挙妄動」は、勝手な行動を慎むよう求める場面で使われます。

  • 続報を待て。軽挙妄動は事態を悪くするだけだ。
  • 不確かな噂で軽挙妄動し、取引先の信用を失った。
  • 「各自、軽挙妄動することのないように」と全員に伝えた。

小説での使われ方

『堺事件』(森鷗外)

処分の沙汰を待つ土佐藩士たちに、勝手な動きを禁じて申し渡す場面です。

いづれも軽挙妄動することなく、何分の御沙汰を待たれい

類義語・関連語

「軽挙妄動」と同じく、考えの浅い行動を表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 猪突猛進(ちょとつもうしん):
    周りを見ずに、ひとつの方向へ勢いよく突き進む様子。
  • 軽佻浮薄(けいちょうふはく):
    気分が浮ついていて、言動が軽々しく落ち着かないこと。

「軽挙妄動」と「猪突猛進」の違い

どちらも考えの足りない行動を指しますが、評価の向きが違います。
「軽挙妄動」は戒める一方の言葉ですが、「猪突猛進」は思い切りのよさとしてほめる場合もあります。

語句ポジネガ足りないもの
軽挙妄動
(けいきょもうどう)
戒めるのみ行動の前の判断
猪突猛進
(ちょとつもうしん)
称える場合あり周囲への目配り

対義語

「軽挙妄動」と正面から対をなす言葉があります。

  • 熟慮断行(じゅくりょだんこう):
    十分に考え抜いたうえで、思い切って実行に移すこと。

英語表現

act rashly

後先を考えずに動くことを、そのまま言い切る表現。

Do not act rashly before you hear from us.
(こちらから連絡するまで軽挙妄動しないでください。)

命令の形で残った四字熟語

この語の用例は、行動を禁じる文の中に集まっています。
森鷗外の『堺事件』では処分を待つ藩士への申し渡しとして、島尾敏雄の『出発は遂に訪れず』では終戦を告げられた隊員への注意として使われました。
どちらも上に立つ者が下の者へ向けて発しており、自分の行いを振り返る言葉としては現れていません。
「軽挙妄動を慎め」という命令の形でよく使われる点に、この語が置かれてきた場所が表れています。

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