意味
「舌が回る」は、つかえることなく、次々と言葉が出てくる様子を指す言葉です。
早口である必要はなく、聞き手にとって心地よいテンポで話が途切れずに続く状態を指し、口達者な人を評する際にも使われます。
語源・由来
「舌が回る」は、舌がなめらかに動くことで発音や言葉の切り替えがすばやくできるという、体の感覚をそのまま言葉にしたものです。
舌の動きが鈍いと発音が不明瞭になったりつかえたりすることから、その反対に舌がよく働いてすらすら話せる様子を、「回る」という動詞で表しています。
使い方・例文
「舌が回る」は、話がなめらかで聞きやすい人や、次々と言葉が出てくる人を評する場面で使われます。
- 彼は営業トークになると、急に舌が回る。
- 早口言葉なのに、少しも噛まず舌が回っている。
類義語・関連語
「舌が回る」と同じように、よどみなく話す様子を表す言葉には、次のようなものがあります。
- 口が回る(くちがまわる):
よどみなく話すこと。 - 立て板に水(たていたにみず):
立てかけた板に水を流すように、途切れることなく一気に話し続けること。
「舌が回る」と「立て板に水」の違い
どちらも話がよどみない様子を表しますが、勢いの程度が異なります。
「舌が回る」が日常的な口の達者さを指すのに対し、「立て板に水」はより一気呵成に、勢いよく話し続ける様子を強調した言い方です。
| 語句 | 話し方の程度 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 舌が回る (したがまわる) | 日常的な口の達者さ | 中立的 |
| 立て板に水 (たていたにみず) | 途切れず一気に話す勢い | やや誇張的 |
対義語
「舌が回る」とは反対に、うまく話せない様子を表す言葉には、次のようなものがあります。
- 舌がもつれる(したがもつれる):
緊張や興奮などで舌がうまく動かず、話すことがうまくできないこと。
英語表現
have the gift of the gab
直訳は「口達者の才を持つ」。よどみなく、説得力を持って話せる才能を表す表現。
Our new salesman really has the gift of the gab.
(新しい営業担当は、本当に舌が回る人だ。)
talk a mile a minute
直訳は「1分間に1マイル分話す」。とても速いテンポでよどみなく話し続ける様子を表す表現。
When she gets excited, she talks a mile a minute.
(彼女は興奮すると、舌が回るように早口になる。)
回るのは舌だけではない
「舌が回る」の「回る」は、体の働きがなめらかであることを表す動詞として、舌以外の部位にも使われています。
「頭が回る」は考えや判断がすばやく働く様子を表し、「気が回る」は細かな配慮が自然に行き届く様子を表します。
「口が回る」も「舌が回る」とほぼ同じ意味で使われ、いずれも体の一部がなめらかに機能している状態を、物が回転する動きにたとえている点で共通しています。
逆に働きが鈍いときは、「頭が回らない」「気が回らない」のように同じ動詞を打ち消して使います。









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