意味
「阿諛便佞」とは、自分の利益のために相手にこびへつらい、口先だけで巧みに気に入られようとすることを指す四字熟語です。
誠実さを欠いた態度を戒める言葉として、主に人の性格や振る舞いを批判的に評する際に使われます。
- 阿諛(あゆ):相手の機嫌を取り、こびへつらうこと。
- 便佞(べんねい):口先はうまいが、誠実さに欠けること。
語源・由来
「阿諛便佞」は、意味の近い二字熟語を重ねて成り立った四字熟語です。
「阿諛」は、相手の顔色をうかがいながらこびへつらうことを表し、「便佞」は、口先は達者でも心のこもらない態度を表します。
似たような意味を持つ二つの言葉を組み合わせることで、へつらいの度合いを強調する言葉として使われています。
使い方・例文
「阿諛便佞」は、人の言動が誠実さを欠き、こびへつらっている様子を批判的に評する際に使われます。
- 彼の阿諛便佞な態度に、周囲は次第に距離を置くようになった。
- あの取引先の担当者の物腰は、まるで阿諛便佞そのものだった。
類義語・関連語
「阿諛便佞」と同様に、相手にこびへつらう態度を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 阿諛追従(あゆついしょう):
人に気に入られようと、機嫌を取り従うこと。
「阿諛便佞」と「阿諛追従」の違い
どちらも人にこびる態度を表しますが、「阿諛追従」が行動として相手に従い機嫌を取ることに重心があるのに対し、「阿諛便佞」は口先の巧みさと心のこもらなさに重心があります。
対義語
「阿諛便佞」とは反対に、相手にこびず、思ったことを率直に述べる態度を表す言葉があります。
- 直言不諱(ちょくげんふき):
相手に気兼ねせず、思ったことを遠慮なく言うこと。
英語表現
brown-nose
目上の人に取り入るためにこびへつらう様子を表す、くだけた表現。
He’s always trying to brown-nose the boss.
(彼はいつも上司にこびへつらおうとする。)
sweet-talk
口先の巧みな言葉で相手を丸め込み、自分に都合よく動かそうとする様子を表す表現。
He sweet-talked his way into the deal.
(彼は口先だけの言葉で商談をまとめてしまった。)
畳みかける二文字のペア
似た意味の二字熟語を二つ並べる組み立て方は、「阿諛便佞」以外の四字熟語にもよく見られます。
相手にこびる態度を表す「阿諛追従」、口先だけの甘い言葉を表す「甘言蜜語」なども、同じ発想で作られた言葉です。
もとになった二字熟語を一つずつ意味に分けてみると、一見難しい四字熟語でも、実は易しい言葉二つの組み合わせだと分かるものが少なくありません。









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