意味
「朝露が降りると晴れ(あさつゆがおりるとはれ)」とは、朝に草や地面が露でしっとりと濡れていたら、その日の天気は晴れると見てよいという言い伝えです。
夜の間、空が曇っていると露はあまり降りず、反対によく晴れて風の弱い夜ほど、朝には露がたっぷりと降ります。
こうした天気の言い伝えは「天気のことわざ」や「天気俚諺」(= 天気に関することわざ)とも呼ばれます。
語源・由来
露は、晴れて風の弱い夜に地面や草の温度が下がり、空気中の水蒸気が水滴に変わることでできます。
1927年にまとめられた『横手町附近の自然地理』には、この現象について「晴夜に露を置くは輻射によつて冷却された為めである」と記されています。
現代の言葉でいう放射冷却です。
露を晴天の兆しとする考え方は、海を越えたイギリスにも伝わっていました。
1869年にリチャード・インワーズが英語圏の気象ことわざをまとめた『Weather Lore』には、次のような言い伝えが収められています。
With dew before midnight, The next day will sure be bright.
日本語に訳すと、真夜中前に露が降りれば翌日は必ず晴れる、という意味になります。
露が降りる仕組みはどこでも変わらないため、遠く離れたイギリスでも同じ結論にたどり着いたと考えられます。
使い方・例文
この言葉は、朝の庭や畑が露でびっしょり濡れているのを見て、洗濯や外仕事の予定を決める場面で使われます。
例文
- 「庭の芝生が露でびしょびしょだ。朝露が降りると晴れというし、布団を干そう。」
- 朝露が降りると晴れのことわざどおり、その日は雲一つない快晴になった。
類義語・関連語
同じく「晴れの兆し」を語る言い伝えとして、霧に注目したものもあります。
- 朝霧は晴れ(あさぎりははれ):
朝に霧が出ても、日中は晴れやすいという言い伝え。
英語表現
英語にも、露の量から翌日の天気を占う言い伝えがあります。
If there is a heavy dew, it indicates fair weather
意味:重い露は晴天の証。
露の重さや多さを、翌日の天気を見分ける手がかりとして使う表現。
If there is a heavy dew, it indicates fair weather ; no dew, it indicates rain.
(重い露が降りれば晴天の兆し、露が降りなければ雨の兆しである。)
曇りの夜に露が少ないのは、雲が熱を返すため
雲のない夜に地面や草木の熱が失われやすいのは、熱が主に目に見えない光の形で宇宙へ向かって出ていくためです。
雲があると、地面から出ていくこの熱の多くが雲にぶつかって跳ね返され、再び地面に戻ってきます。
厚い布団をかぶって寝るのに近いはたらきです。
反対に雲がない夜は、この覆いがないまま熱がどんどん抜けていくため、地面や葉の表面の温度が空気よりも先に下がり、そこに水蒸気が触れて水滴に変わります。
これが朝露の正体です。
晴れた夜に地面付近だけが冷え込むこの放射冷却は、霜や朝霧が発生するときにも働いています。










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