意味
「釘を刺す(くぎをさす)」とは、相手が後になって言い逃れたり約束を破ったりしないように、前もって強く注意しておくという意味です。
単に思い出させるのではなく、相手の逃げ道をあらかじめふさいでおくという、いくぶん強い響きを持つ言い方です。
語源・由来
釘を打ちつけることから出た言い方です。
口約束や取り決めを、釘で留めたように動かないものにしておくことを表し、同じ意味で「釘を打つ」とも言います。
使い方・例文
「〜しないように」と、相手にしてほしくない行動を具体的に示したうえで使うことが多い言葉です。
- 「二度と遅刻はしないように」と部下に釘を刺しておいた。
- 浮かれていた後輩は、羽目を外すなと先輩に釘を刺された。
- 取引先には、値引きには応じられないと先に釘を刺しておいた。
類義語・関連語
この言葉と同様に、相手に注意を促したり約束を確かめたりする言葉には、次のようなものがあります。
- 念を押す(ねんをおす):
相手に対し、重ねて注意したり十分に確かめたりすること。 - 口を酸っぱくする(くちをすっぱくする):
同じ忠告や注意を、何度も繰り返して言うこと。
どちらも相手に注意する点は共通していますが、ニュアンスには違いがあります。
「釘を刺す」と類義語の違い
| 語句 | ニュアンスの違い |
|---|---|
| 釘を刺す (くぎをさす) | 事前に一度、逃げ道をふさぐように強く注意する |
| 念を押す (ねんをおす) | 中立的に、重ねて確認・注意する |
| 口を酸っぱくする (くちをすっぱくする) | 同じ注意を、繰り返し何度も言う |
英語表現
相手に対し、あらかじめ厳重に警告しておくことを表す表現。
put someone on notice
The coach put the players on notice that latecomers would be benched.
(コーチは選手たちに、遅刻すればベンチ入りだと釘を刺した。)
「釘を刺す」と「糠に釘」、同じ釘でも結果は正反対
「釘を刺す」と同じく釘を材料にした言い回しに、糠に釘(ぬかにくぎ)があります。
こちらは、力を込めて意見や忠告をしても、まるで手ごたえがなく効き目がないことのたとえです。
どちらも「釘を打ち込む」という同じ動作を使いながら、行き着く先は正反対です。
木材に打った釘は抜けずにしっかり固定され、約束や注意を動かないものにします。
一方、糠のように柔らかいものに釘を打っても、手ごたえも効果もありません。



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