意味
「手に負えない(てにおえない)」とは、自分の力ではどうにもならず、扱いきれないという意味です。
言うことを聞かない子どものような人にも、事態や問題のような物事にも使い、「手に余る」とほぼ同じ意味の言葉です。
語源・由来
「手に負えない」の「負えない」は、「負う」の可能の形「負える」を打ち消した形です。
自分の手では負うことができない、つまり自分の力では扱いきれない状態を表します。
使い方・例文
- あの子のいたずらは日に日に激しくなり、親でも手に負えない。
- 大雨で川があふれ、町の消防団だけでは手に負えない事態になった。
- 要求ばかり増える取引先で、担当者一人では手に負えない。
類義語・関連語
この言葉と同様に、自分の力では対処しきれない状態を表す言葉に、次のようなものがあります。
- 手に余る(てにあまる):
物事が自分の能力以上で、処置ができないこと。
「手に負えない」と「手に余る」の違い
「手に負えない」と「手に余る」は、どちらも「自分の力では扱いきれない」という意味で、互いに言い換えても意味はほとんど変わりません。
| 語句 | 意味 | 使い方の例 |
|---|---|---|
| 手に負えない (てにおえない) | 自分の力ではどうにもならず、処置に困る | 手に負えないいたずらっ子 手に負えない事態 |
| 手に余る (てにあまる) | 物事が自分の能力以上で、処置ができない | 手に余る難問 一人では手に余る仕事 |
英語表現
英語では、扱いにくい人や制御できない状況を指す表現として、次のようなものがあります。
a handful
手に負えないほど世話の焼ける人や動物を指す表現。
That puppy is quite a handful.
(あの子犬はなかなか手に負えない。)
out of hand
物事や状況が制御できなくなることを表す表現。
The situation got completely out of hand.
(その事態は完全に手に負えないほどになった。)
「手に負えない」の「負う」は、「背負う」と使い分ける語
「手に負えない」の「負う」は、「荷を負う」「責任を負う」「重傷を負う」と同じ語です。
背中や肩にのせる、身に受けて引き受ける、傷や損害を受ける、と意味が分かれ、「成功は周りの助けに負うところが大きい」のように、おかげをこうむる意味でも使います。
話し言葉で荷物を運ぶときは「背負う」を使うのがふつうで、「負う」は書き言葉寄りの語です。
ただし傷や痛手は「背負う」ではなく「負う」で言います。
「手に負えない」や、同じく扱いに困るさまを言う「始末に負えない」も、「負う」の形のまま使われる言い回しです。



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