故事成語

蟪蛄春秋を知らず

(けいこしゅんじゅうをしらず)

夏だけ生きて春秋を知らない蟪蛄のように、命が短いこと。また、世間知らずなこと。

異形:蟪蛄は春秋を知らず

13文字の言葉 / 「け・げ」から始まる言葉
蟪蛄春秋を知らず ことば
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意味

「蟪蛄春秋を知らず(けいこしゅんじゅうをしらず)」とは、命がとても短いという意味のたとえです。
「蟪蛄けいこ」はツクツクボウシのことで、夏だけ生きて、春も秋も知らずに終わるところから、短命のたとえとして使います。
また、世間知らずなことのたとえにもいいます。
「蟪蛄は春秋を知らず」の形もあります。

  • 蟪蛄(けいこ):ツクツクボウシ。
  • 春秋(しゅんじゅう):春と秋。季節の巡り。

語源・由来

この言葉は、『荘子そうじ』の逍遥遊しょうようゆう篇(= 荘子の最初の篇)が元です。
短い寿命と長い寿命を比べる箇所に、次の一節があります。

小年不及大年。奚以知其然也?朝菌不知晦朔,蟪蛄不知春秋。此小年也。
(短い寿命は長い寿命に及ばない。どうしてそれが分かるのか。朝菌ちょうきんは晦朔かいさく(= 月の終わりと初め)を知らず、蟪蛄けいこは春と秋を知らない。これが短い寿命というものだ。)

朝菌と蟪蛄けいこは、どちらも短い寿命の例として挙げられています。
このうち蟪蛄けいこを取り上げた形が、「蟪蛄春秋を知らず」です。

使い方・例文

  • 夏の一時だけ鳴く虫を見て、祖母は蟪蛄春秋を知らずとつぶやいた。
  • 若くして世を去った詩人の生涯は、まさに蟪蛄春秋を知らずだった。
  • 千年を生きる木に比べれば、人の一生も蟪蛄春秋を知らずに等しい。
  • 町の外を知らずに大口をたたいていたころの自分は、蟪蛄春秋を知らずだった。

「蟪蛄春秋を知らず」の後に、八千年を春とする大椿が続く

蟪蛄けいこが短い寿命の例なら、続きには反対に長い寿命の例が挙がります。

楚之南有冥靈者,以五百歲爲春,五百歲爲秋;上古有大椿者,以八千歲爲春,八千歲爲秋。
(楚の南に冥霊というものがあり、五百年を春、五百年を秋とする。大昔には大椿というものがあり、八千年を春、八千年を秋とする。)

さらに、彭祖ほうそは長生きで特に有名だが、世の人々が彼と並べようとするのは悲しいことではないか、と続きます。
春と秋を知らない蟪蛄けいこと、八千年を春とする大椿の対比が、この一節の中心です。

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