鼻であしらう

『鼻であしらう』の文字サムネイル 個別解説
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真剣に相談したのに、「ふん」と一言で片づけられてしまう。
そんな冷たいあしらいを表すのが、「鼻であしらう」(はなであしらう)です。

意味

「鼻であしらう」とは、相手の言葉にまともに取り合わず、冷淡に扱うという意味です。

真剣な話や頼み事を、ろくに聞きもせず軽く受け流す態度を表します。
相手を見下すような、そっけない対応への非難を含んだ言葉です。

語源・由来

「鼻であしらう」は、鼻先だけで発する「ふん」という短い返事から生まれた表現です。

口できちんと言葉を返さず、鼻を鳴らすだけで応じる態度には、相手を軽く見ている素っ気なさがにじみます。
ここでの「あしらう」は、もてなす、対応するという意味で、江戸時代ごろから今の使われ方に近い形になったとされています。
言葉ではなく鼻先の反応だけで済ませる、この不誠実な対応の様子が、そのまま言葉として定着しました。

使い方・例文

「鼻であしらう」は、相手の話をまともに取り合わず、そっけなく扱う場面で使われます。

  • 提案を持ちかけたが、上司に鼻であしらわれた
  • 相談したのに、鼻であしらわれてしまった。
  • 初心者の質問だからと鼻であしらうような態度は感心しない。

類義語・関連語

「鼻であしらう」と同じように、相手を軽んじて冷たく扱う場面で使われる言葉には、以下のようなものがあります。

  • けんもほろろ
    相手の頼みや相談を、にべもなく冷たく断る様子。
  • 取り付く島もない(とりつくしまもない):
    頼ろうにも、相手の態度が冷たすぎて話しかけようがないこと。

「鼻であしらう」と「けんもほろろ」の違い

どちらも冷たい対応を表しますが、態度の質が異なります。「鼻であしらう」は相手を見下すような軽視を、「けんもほろろ」は取りつく島もないほどの拒絶の強さを表します。

語句態度の質
鼻であしらう相手を見下すような軽視
けんもほろろ取りつく島もない拒絶の強さ

英語表現

brush someone off

「誰かを払いのける」という意味で、相手の話や頼みを軽くあしらって取り合わないことを表す表現。

He brushed off my concerns without a second thought.
(彼は私の懸念を、ろくに考えもせず鼻であしらった。)

「ふん」に込められた無数の感情

鼻から短く息を抜くだけの「ふん」という反応は、言葉を使わないぶん、かえって多くの感情を伝えることがあります。
軽蔑、面倒くささ、興味のなさなど、はっきりと言葉にはしにくい微妙な見下しの感情を、この一音がまとめて表現してしまいます。

「鼻であしらう」という言葉が今も鋭く相手に突き刺さるのは、まともに言葉を返す手間さえかけないという、その態度自体が何よりも雄弁な軽視のサインになっているからです。

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