地中に張る根も、幹から伸びる葉も、植物が育つための土台となる部分。
その両方が存在しないほど、拠り所が何もない噂話や中傷を指すのが、「根も葉もない」(ねもはもない)です。
意味
「根も葉もない」とは、何の根拠も証拠もなく、全くのでたらめであることという意味です。
事実に基づかない噂話や中傷、身に覚えのない疑いをかけられた際に使われます。
言われた側の困惑や憤りがにじむ、否定的な文脈で用いられる言葉です。
- 根(ね):植物を支え、養分を吸い上げる部分
- 葉(は):茎から伸び、養分を作り出す部分
語源・由来
「根も葉もない」は、植物の生育をたとえに使った言い回しです。
植物は、土の中に根を張り、そこから吸い上げた養分を葉へ送ることで生長していきます。根がなければ養分を得られず、葉がなければ光合成もできません。つまり根も葉もない植物は、そもそも存在すら成り立たないということになります。
この、存在の土台そのものが欠けている状態を、事実の裏付けが一切ない噂話や中傷にたとえ、「根も葉もない話」「根も葉もない噂」という形で使われるようになりました。
使い方・例文
「根も葉もない」は、事実に基づかない噂や中傷を強く否定する場面で使われます。
- 会社を辞めるという噂は根も葉もない話だ。
- 根も葉もない中傷にひどく傷ついた。
- ネット上には根も葉もないデマが広まりやすい。
類義語・関連語
「根も葉もない」と同じように、事実に基づかないことを表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 事実無根(じじつむこん):
述べられている内容に、事実の裏付けが全くないこと。 - いわれのない(いわれのない):
そうされる理由や正当な根拠が全くないこと。
対義語
「根も葉もない」の反対の意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 火のない所に煙は立たぬ(ひのないところにけむりはたたぬ):
噂が立つからには、何かしらの原因や事実があるはずだということ。
英語表現
groundless
根拠や理由がなく、事実に基づいていないことを表す表現。
The rumor about him turning out to be groundless.
(彼についての噂は根も葉もないものだと判明した。)
「根」と「葉」がセットで使われる理由
日本語には、植物の部位を並べて物事の土台を表す言い回しがいくつか存在するが、「根も葉もない」が根と葉の二つだけを選んでいる点は理にかなっている。
根は土の中で栄養を吸収する見えない土台であり、葉は地上で光合成を行う見える成果の部分にあたる。植物の営みを支える「地下」と「地上」の両方を一語ずつ挙げることで、隠れた原因から目に見える結果まで、あらゆる段階に裏付けが存在しないことを漏れなく言い表せる構成になっている。
幹や茎ではなく根と葉が選ばれているのは、植物を根本から支える部分と、外から確認できる部分という、対照的な二点を押さえているためだと考えられる。









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