慣用句

差し金

(さしがね)

陰で人をそそのかし、思いどおりに操ること。


4文字の言葉 / 「さ・ざ」から始まる言葉
差し金 ことば
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意味

「差し金(さしがね)」とは、誰かを裏から動かして、自分の思うとおりに事を運ばせるという意味です。
「だれだれの差し金」という形で、裏に隠れた指図の主を名指しするときに使います。

語源・由来

この言葉は、人形浄瑠璃の道具の名から出たとされます。
人形浄瑠璃では、人形の指を動かすために腕の中へ差し入れる細い鉄の棒を差し金といい、人形遣いがこれを操って指先の細かな仕草を作ります。
歌舞伎でも、先端に蝶や鳥の作り物を付けた黒塗りの細い竹の棒を差し金と呼び、後見がこの棒を操って蝶を宙に舞わせたり、鳥をはばたかせたりします。
どちらも、棒を通じて離れたものを思いどおりに動かす道具です。
この仕組みが、表に出ずに人を操ることの例えに移っていきました。

使い方・例文

  • あの発言は、上司の差し金だったらしい。
  • 反対派の裏に誰の差し金があるのか、誰にも分からなかった。
  • 子どもの悪ふざけかと思ったら、兄の差し金だった。
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類義語・関連語

この言葉と同じように、陰で人を操ることに関わる言葉には、以下のようなものがあります。

  • 黒幕(くろまく):
    表には出ず、裏で指図して物事を動かす人物。
  • あやつり:
    人を意のままに動かすこと。人形を操る動作から。

「差し金」と「黒幕」の違い

どちらも陰の存在を表す言葉で、指しているものが「操る行為」か「操る人物」かで分かれます。

語句何を指すか
差し金
(さしがね)
陰で人を操るという行為・指図そのもの
黒幕
(くろまく)
陰で指図している人物そのもの

英語表現

英語では、次のような言い方でこの状況を表します。

put someone up to something

ある人をそそのかして、何かをさせるという意味の言い回し。

Someone put him up to making the complaint.
(誰かの差し金で、彼は苦情を言うことになったようです。)

pull the strings

操り人形の糸を引くように、陰から人や物事を操ることを指す言い回し。

Nobody knew who was really pulling the strings.
(本当は誰の差し金なのか、誰にも分かりませんでした。)

大工道具の「さしがね」とは、字は同じでも別の道具

大工道具にも「差し金」と呼ばれるものがありますが、これはL字形をした金属製の物差しで、舞台の差し金とは別の道具です。
主に鉄製で、まがりがね・かねざし・曲尺かねじゃくなどとも呼ばれ、木材に直角の線を引いたり、長さを測ったりするために使います。

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