2037年の干支「巳(蛇)」のことわざ・慣用句・四字熟語一覧

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干支「巳(蛇)」のことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

脱皮を繰り返して成長する姿から「再生」や「永遠の命」を象徴する「蛇(へび)」。
古来より「神の使い」として崇められる一方で、静かに忍び寄る姿や、執念深いイメージから、恐怖や嫌悪、余計な一言の比喩としても数多く使われています。

2037年(令和19年)の干支は「丁巳(ひのとのみ)」。
金運や知恵の象徴でもある「蛇」に関する表現へ、今一度、目を向けてみましょう。ビジネスで使える処世術から、戒めの言葉まで、意味と由来をシチュエーション別に紹介します。

1. 知恵・専門性・執着を表す言葉

蛇の「道を知り尽くしている」様子や、狙った獲物を逃さない「執念深さ」を表す言葉です。

蛇の道は蛇(じゃのみちはへび)

  • 同類の者がすることは、同じ仲間なら容易に推測ができるということ。
  • 蛇が通る道は、蛇が一番よく知っていることから。専門家のことは専門家が一番よく分かるという意味ですが、現代では「悪党の考えは悪党にしか分からない」といった、やや裏社会的なニュアンスを含んで使われることも多い言葉です。

蛇の生殺し(へびのなまごろし)

  • 決着をつけずに、中途半端な状態にして相手を苦しめること。
  • 蛇を殺さずに半死半生のままにしておくのは、とどめを刺されるよりも苦しいことから。物事の結果を先延ばしにされ、気を持たされたまま待たされる辛い状況を指します。

長蛇を逸する(ちょうだをいっする)

  • 大きな獲物や、絶好の機会を取り逃がしてしまうこと。
  • 由来:
    『三国志』より。「長蛇」は大きな蛇、転じて強敵や大物のこと。魏の曹操が、劉備をあと一歩のところで取り逃がした際に嘆いた言葉に由来します。

2. 余計なこと・災いを招く行動を表す言葉

蛇にまつわることわざの中で、最も実用的で有名な「戒め」の言葉です。

蛇足(だそく)

  • あっても益のない、余計なもの。付け足す必要のない無駄なもの。
  • 由来:
    『戦国策』より。中国の楚の国で、誰が一番早く蛇の絵を描けるかを競った際、最初に描き上げた男が、余裕を見せて蛇に「足」を描き足したところ、「蛇に足はない」と判定負けして酒を飲み損ねたという故事から。

藪をつついて蛇を出す(やぶをつついてへびをだす)

  • 余計なことをして、かえって災いを招くこと。
  • 静かな藪を棒でつついたせいで、潜んでいた蛇が出てきて噛まれる様子から。
    寝た子を起こす」に近い意味ですが、こちらは「自ら余計な手出しをした結果、悪いことが起きる」というニュアンスが強いです。略して「藪蛇(やぶへび)」とも言います。

鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか)

  • この先にどんな恐ろしいことや、不思議なことが待ち受けているか、予測がつかないこと。
  • 前途に何が起こるか分からない不安と、ある種の期待が入り混じった状況で使われます。

3. 恐怖・警戒・教訓を表す言葉

蛇の鋭い眼光や、毒を持つ恐ろしさを人間にあてはめた言葉です。

蛇蝎のごとく嫌う(だかつのごとくきらう)

  • 徹底的に忌み嫌うこと。
  • 「蛇蝎(だかつ)」とは、蛇(ヘビ)と蠍(サソリ)のこと。どちらも毒を持ち、人間から恐れられる生き物であるため、それらを見るように激しく嫌悪する様子を表します。

蛇に睨まれた蛙(へびににらまれたかえる)

  • 苦手な相手や恐ろしい相手を前にして、恐怖ですくみ上がり、身動きが取れなくなること。
  • 天敵である蛇に見つかった蛙が、逃げることもできずに立ちすくむ様子から。

蛇に噛まれて朽ち縄に怖じる(へびにかまれてくちなわにおじる)

  • 一度ひどい目に遭うと、それに関連するものを見ただけで必要以上に恐れるようになること。
  • 「朽ち縄」は腐った縄のこと。一度蛇に噛まれた人は、道端の縄を見ても「蛇だ!」と思ってビクッとしてしまう様子から。
    「あつものに懲りて膾(なます)を吹く」と同義です。

4. 座右の銘に使える「巳」の四字熟語

画蛇添足(がだてんそく)

  • 「蛇足」の語源となった四字熟語。余計な付け足しをすること。
  • 活用:
    座右の銘というよりは、反面教師としての戒めの言葉です。
    「シンプルイズベスト」を心掛ける際のキーワードになります。

杯中蛇影(はいちゅうだえい)

  • 疑いすぎると、何でもないことまで恐ろしく感じられ、病気になってしまうこと。「疑心暗鬼」と同義。
  • 由来:
    中国の故事より。
    酒を飲んだ男が、杯の中に小さな蛇がいるのを見てしまい、飲んだ後に腹痛を起こした。
    しかし、実は壁に掛かっていた弓の影が映り込んだだけだと分かり、病気が治ったという話から。

常山蛇勢(じょうざんじゃせい)

  • 理想的な軍隊の陣形や、組織の連携が見事なこと。
  • 由来:
    『孫子』より。
    常山に住む「率然(そつぜん)」という大蛇は、頭を叩けば尾が助けに来て、尾を叩けば頭が助けに来る。隙のない完璧な連携のたとえです。

竜頭蛇尾(りゅうとうだび)

  • 始まりは盛んだが、終わりは振るわないこと。
  • 頭は立派な龍だが、尾は細い蛇であることから。企画倒れを戒める言葉です。

5. 英語における蛇(Snake/Serpent)の表現

英語圏において Snake は「邪悪」「裏切り」の象徴として、非常にネガティブな意味で使われることが一般的です。

A snake in the grass

  • 「草むらの蛇(隠れた敵、油断ならない人物)」
  • 見えないところから忍び寄る危険人物、特に「味方のふりをした裏切り者」を指して使われます。

Nourish a viper in one’s bosom

  • 「胸に毒蛇を飼う(恩知らずを助けてひどい目に遭う)」
  • イソップ童話「農夫と蛇」より。
    凍えた蛇を哀れに思って懐に入れて温めてやった農夫が、元気になった蛇に噛み殺されたという話から。
    「Viper」はクサリヘビなどの毒蛇のこと。

Snake oil

  • 「インチキ薬、怪しい商品」
  • かつてアメリカで「万能薬」として売られていた蛇油(Snake oil)の多くが偽物だったことから、効果のない商品を売りつける詐欺的なセールスを指します。

「巳」に関する豆知識

蛇は「金運」の神様

日本では、蛇(特に白蛇)は「弁財天(べんざいてん)」の使いとされ、金運や財運をもたらすと信じられています。
「蛇の抜け殻を財布に入れておくとお金が貯まる」という迷信は今でも有名です。
これは、蛇が脱皮を繰り返すことから「お金が無限に再生する(尽きない)」という意味が込められています。

蛇足の続き

蛇足」の故事には続きがあることをご存じでしょうか。
蛇に足を描いて酒を飲み損ねた男の話ですが、実はこの話は「余計なことをするな」という教訓だけでなく、「本質を見失うな」という警告でもあります。
絵の上手さを誇示しようとして(足を描いて)、本来の目的(蛇を描く=酒を飲む)を見失った愚かさを説いています。

救急車のマークと蛇

アスクレピオスの杖

救急車や病院のマークに、杖に巻き付いた蛇(アスクレピオスの杖)が描かれているのを見たことはありませんか?
これはギリシャ神話の名医アスクレピオスが持っていた杖で、蛇が脱皮して若返ることから「再生・治癒・医療」のシンボルとして世界中で使われています。
毒蛇も使いようによっては薬になる(血清など)という意味もあります。

過去・未来の「巳年(へびどし)」年表

ご自身の生まれ年や、歴史上の出来事の確認にお使いください。

西暦和暦干支(十干十二支)
1953年昭和28年癸巳(みずのとみ)
1965年昭和40年乙巳(きのとみ)
1977年昭和52年丁巳(ひのとのみ)
1989年平成元年己巳(つちのとみ)
2001年平成13年辛巳(かのとみ)
2013年平成25年癸巳(みずのとみ)
2025年令和7年乙巳(きのとみ)
2037年令和19年(予定)丁巳(ひのとのみ)
2049年令和31年(予定)己巳(つちのとみ)
2061年令和43年(予定)辛巳(かのとみ)
2073年令和55年(予定)癸巳(みずのとみ)
2085年令和67年(予定)乙巳(きのとみ)

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