意味
「春宵一刻値千金(しゅんしょういっこくあたいせんきん)」とは、花が香り月がかすむ春の夜のひとときは、千金にも換えがたいほど趣深いという意味です。
春の夜の心地よさや美しさをほめる言葉です。
- 春宵(しゅんしょう):春の夜。
- 一刻(いっこく):ほんの短い時間。
- 値(あたい):それだけの値打ちがある。
- 千金(せんきん):大金。非常に価値があることのたとえ。
語源・由来
この言葉は、11〜12世紀の中国、北宋(= 当時の王朝)の詩人蘇軾の詩「春夜」の一節が元です。
詩の冒頭は、次のとおりです。
春宵一刻值千金,花有清香月有陰。
(春の夜のひとときは、千金にも値する。花には清らかな香りがあり、月はおぼろにかすんでいる。)
この一節から、春の夜のひとときの趣深さを言う言葉になりました。
同じ句からは、わずかな時間が千金にも値することを言う「一刻千金」という言葉も生まれました。
使い方・例文
- 夜桜の下で月を見上げ、春宵一刻値千金とはこのことだと思った。
- 窓を開けると花の香りが流れ込み、春宵一刻値千金の夜だと感じた。
- 縁側で湯のみを手に、祖父は春宵一刻値千金だとつぶやいた。
「春宵一刻値千金」の詩の後半は、高殿とぶらんこの庭の場面
蘇軾の詩は全4行で、「春宵一刻値千金」はその1行目です。
後半の2行は、次のとおりです。
歌管樓臺聲細細,鞦韆院落夜沉沉。
(歌や管楽器の音が聞こえる高殿では、その音がかすかになり、ぶらんこのある中庭には夜が静かに更けていく。)



コメント