意味
「手を出す」は、物事に対しては自分から進んで関わり始めること、人に対してはなぐる・暴力を振るうことを意味する慣用句です。
このほか、他人の物を盗む・奪う、女性を誘惑するという意味でも使われます。
いずれの意味でも、それまで動かしていなかった手を実際に伸ばす、という一つの動作から発想が広がっています。
語源・由来
「手を出す」は、実際に手を伸ばして何かに触れる、届かせるという動作を、物事や人への関わりそのものに広げた言い回しです。
体の動きをそのまま心の働きかけに重ねる型は、「手を焼く」「手を切る」のように「手」を使った日本語の慣用句にいくつも見られます。
使い方・例文
名詞にした「手出し」の形でも使われ、「手出し無用」「手出しができない」のように言います。
- 儲け話につい手を出して、大きな損失を出した。
- カッとなって、思わず相手に手を出してしまった。
- 未経験の分野にも積極的に手を出すことにした。
- 会社の金に手を出して、職を失った。
類義語・関連語
この言葉と近い意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 手をつける:
ある物事に着手すること。それまで手つかずだったものに初めて関わる場面で使われる。 - 首を突っ込む:
自分に直接関係のない物事に、興味や好奇心からあえて関わること。
「手を出す」と類義語の違い
いずれも物事への関わりを表しますが、関わり方の質が異なります。
| 語句 | 意味 | 焦点 |
|---|---|---|
| 手を出す | 物事や人に関わる、 または暴力を振るう。 | 関わりの善し悪しを問わない、 幅広い言い方。 |
| 手をつける | ある物事に着手する。 | 「初めて手がける」という 着手の側面に絞った言い方。 |
| 首を突っ込む | 直接関係のない物事にあえて関わる。 | 余計な口出し・野次馬的な関与を 指す言い方。 |
対義語
「手を出す」とは反対に、関わりから身を引くことを表す言葉があります。
- 手を引く:
それまで関わっていた物事から身を引き、離れること。
英語表現
lay a hand on
相手に暴力を振るう、殴るという意味の言い回し。
Nobody dared to lay a hand on the champion.
(誰もそのチャンピオンに手を出す勇気はなかった。)









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