2028年の干支「猿(申)」のことわざ・慣用句・四字熟語一覧

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干支「猿(申)」のことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

人間に最も近い動物であり、古くから山の神の使いとしても親しまれてきた「猿」。
その高い知能や器用さは、時に「賢さ」として称賛されますが、多くの場合「未熟さ」や「浅はかさ」の象徴として、戒めの言葉に用いられます。

2028年(令和10年)の干支は「戊申(つちのえさる)」。
この機会に、人間の振る舞いを映す鏡のような「猿」に関する表現へ、今一度、目を向けてみましょう。日常会話で使えるものから、人生の教訓となる故事成語まで、シチュエーション別に紹介します。

1. 失敗・未熟・浅はかさを戒める言葉

猿の「賢いがゆえの過信」や「思慮の浅さ」を戒める、厳しい教訓を含んだ言葉です。

猿も木から落ちる(さるもきからおちる)

  • 意味
    その道の達人であっても、時には失敗することがあるというたとえ。
  • 解説
    木登りが得意な猿でも、あやまって落ちることがある。「弘法にも筆の誤り」「河童の川流れ」と同じ意味ですが、動物の愛らしさから最も広く使われている表現です。

朝三暮四(ちょうさんぼし)

  • 意味
    目先の違いにとらわれて、結局は同じであることに気づかない愚かさ。また、言葉巧みに人を騙すこと。
  • 由来
    中国の古書『荘子』や『列子』の故事より。猿回しの男が、猿に与えるトチの実を「朝3つ、暮(夕方)4つやる」と言ったら猿が怒ったため、「では朝4つ、暮3つやる」と言い換えたところ、猿は喜んで承知したという話から。合計は同じ「7つ」なのに気づかない様子を表します。

猿知恵(さるじえ)

  • 意味
    一見気が利いているようで、実は考えが浅く、すぐに見透かされてしまうような知恵。
  • 解説
    「悪知恵」とは違い、本人なりに考えたものの、根本的な解決になっていないような浅はかな考えを指して、冷笑的に使われます。

猿猴月を取る(えんこうつきをとる)

  • 意味
    身の程知らずな望みを持って失敗すること。
  • 由来
    仏教説話より。井戸の水に映った月を本物の月だと思い込み、猿たちが身を連ねて取ろうとした結果、枝が折れて井戸に落ちてしまったという話から。不可能なことに挑んで自滅する愚かさを戒める言葉です。

2. 模倣・外見・人間関係を表す言葉

猿の「真似をする習性」や、外見的な特徴を人間にあてはめた表現です。

犬猿の仲(けんえんのなか)

  • 意味
    非常に仲が悪く、顔を合わせれば喧嘩ばかりしている関係のたとえ。
  • 解説
    猟犬と猿の相性が悪いことや、十二支の順番を決める際に争ったという民話などに由来します。ちなみに英語では「Cat and dog(猫と犬)」が不仲の代名詞です。

猿真似(さるまね)

  • 意味
    考えもなく、他人の動作や作品をうわべだけ真似すること。
  • 解説
    本質を理解せずに形だけ模倣することを批判する言葉です。

猿に烏帽子(さるにえぼし)

  • 意味
    分不相応な服装や、地位に就いていることのたとえ。
  • 解説
    猿が公家の被り物である烏帽子(えぼし)をつけても似合わないことから。「豚に真珠」や「猫に小判」とは違い、「似合っていない」「柄じゃない」というニュアンスで使われます。

沐猴にして冠す(もっこうにしてかんす)

  • 意味
    中身が伴っていないのに、高い地位に就いている人のこと。見かけ倒し。
  • 由来
    『史記』より。「沐猴(もっこう)」はマカク(アカゲザル)のこと。当時の覇者・項羽(こうう)の短気で思慮の浅い性格を、人々が「冠をかぶった猿だ」と陰口を叩いたことに由来する、非常に辛辣な言葉です。

3. 処世術・精神を表す言葉

猿にまつわる言葉の中でも、特に有名な「三猿」や、宗教的な背景を持つ言葉です。

見ざる言わざる聞かざる(みざるいわざるきかざる)

  • 意味
    他人の欠点や過ちを、見ない・言わない・聞かないほうがよいという処世術。
  • 由来
    「庚申(こうしん)信仰」に由来する「三猿(さんざる)」の教えです。
    「猿(ざる)」という語呂合わせから、目・口・耳をふさいだ3匹の猿の像が作られるようになりました。日光東照宮の彫刻が有名ですが、起源は古代エジプトや中国など諸説あります。

意馬心猿(いばしんえん)

  • 意味
    煩悩や欲望により、心が乱れて落ち着かないこと。
  • 解説
    奔放に走る「馬」と、騒ぎ立てる「猿」を、制御しがたい人間の心(煩悩)にたとえた仏教用語です。
    「坐禅を組み、意馬心猿を鎮める」のように使います。

4. 英語における猿の表現

英語の「Monkey」や「Ape」も、日本語同様に「いたずら」「真似」といったイメージで使われます。

Monkey business

  • 意味:「いんちき、不正操作、ふざけた行為」
  • 解説
    ビジネスの場で信用できない行為や、子供のいたずらを指して使われます。
    「No monkey business!(いたずらはやめなさい!/まじめにやれ!)」のように使います。

Monkey see, monkey do.

  • 意味:「猿が見れば、猿が真似する(見よう見まね)」
  • 解説
    何も考えずにただ真似をすること。子供は親のすることを何でも真似するという意味でも使われます。

Make a monkey out of someone

  • 意味:「(人を)笑いものにする、からかう」
  • 解説
    誰かを馬鹿にして、猿のような道化扱いすること。

「猿」に関する豆知識

「猿」と「申」の違い

動物の「猿」と、干支の「申」は由来が異なります。
干支の「申(しん)」という字は、もともと「雷(稲妻)」が屈折しながら走る形や、「伸(のびる)」という字に通じ、草木が伸びきって実が固まりつつある状態を表していました。
後に、庶民に十二支を浸透させるため、覚えやすい動物の「猿」が割り当てられました。

「去る(さる)」に通じる忌み言葉?

「猿」は「去る(客が去る、運が去る)」に通じるため、結婚式や商売の場では「エテ公(得手公)」と言い換えて呼ぶ習慣がありました。
「得手(えて)」とは「得意なこと」を意味し、マイナスイメージをプラスに転じるための呼び名です。

猿は「馬の守り神」

猿と馬は「犬猿の仲」ではなく、実は好相性だという伝承があります。
古くから「厩猿(うまやざる)」と言って、猿は馬の健康を守る神の使いと信じられていました。
有名な日光東照宮の「三猿」も、実は「神馬(しんめ)」をつなぐ厩(うまや)に彫られています。
猿が馬の世話をする姿は、縁起の良いモチーフとされています。

過去・未来の「申年(さるどし)」年表

ご自身の生まれ年や、歴史上の出来事の確認にお使いください。

西暦和暦干支(十干十二支)
1944年昭和19年甲申(きのえさる)
1956年昭和31年丙申(ひのえさる)
1968年昭和43年戊申(つちのえさる)
1980年昭和55年庚申(かのえさる)
1992年平成4年壬申(みずのえさる)
2004年平成16年甲申(きのえさる)
2016年平成28年丙申(ひのえさる)
2028年令和10年(予定)戊申(つちのえさる)
2040年令和22年(予定)庚申(かのえさる)
2052年令和34年(予定)壬申(みずのえさる)
2064年令和46年(予定)甲申(きのえさる)

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