「点滴穿石」「初志貫徹」「石の上にも三年」など、続けることを表す四字熟語・ことわざを集めました。
目的に合わせて選べるよう、積み重ね・根気・やり抜く・長い年月・途中でやめる戒めに分けて紹介し、最後に、継続の意味で使うと注意が要る言葉をまとめています。
「継続は力なり」は四字熟語ではなく、四字熟語なら点滴穿石や積土成山が近い意味です。
もくじ
小さな積み重ねを表す四字熟語
- 点滴穿石(てんてきせんせき):
わずかな力でも、こつこつ積み重ねていけば大きなことを成し遂げられるということ。
しずくが長い年月をかけて石に穴をあけることから。「水滴石穿」ともいい、ことわざの「雨垂れ石を穿つ」と同じ意味。 - 積土成山(せきどせいざん):
わずかな土も積み上げれば山になるように、小さな努力を重ねれば大きな事を成し遂げられるというたとえ。 - 積水成淵(せきすいせいえん):
少しずつの水もたまれば深い淵になるように、小さなものも数多く集まれば大きくなること。
学問や努力を重ねれば、最後には実を結ぶという意味でも使う。積土成山とともに『荀子』にある言葉。 - 山溜穿石(さんりゅうせんせき):
山からしたたる水がやがて岩に穴をあけるように、地道な努力を重ねれば、どんなことでもやり遂げられるというたとえ。
根気よく続ける・粘り強さを表す四字熟語
- 愚公移山(ぐこういざん):
根気よく努力を続ければ、どんなに大きな事業もいつかは成し遂げられるというたとえ。
山を崩して道を通そうとした老人の愚公が、笑う人に「子や孫の代まで続ければいつかは平らになる」と答えたという『列子』の話から。「愚公山を移す」ともいう。 - 百折不撓(ひゃくせつふとう):
何度失敗してもくじけず、志を曲げないこと。 - 堅忍不抜(けんにんふばつ):
どんな苦しさにもじっと耐え、志を動かさないこと。 - 駑馬十駕(どばじゅうが):
才能に恵まれない人でも、たゆまず努力を続ければ優れた人に追いつけるという教え。
「駑馬」は足の遅い馬のこと。足の遅い馬でも十日走り続ければ、一日に千里を走る名馬に追いつけることから。 - 磨杵作針(ましょさくしん):
鉄の杵を磨いて針にするように、あきらめずに努力を重ねれば、難しいことでもやり遂げられるというたとえ。
唐の詩人の李白が、若い頃に学問を投げ出しかけたとき、杵を磨いて針を作ろうとする老婆に会って思い直したという話から。「磨斧作針」ともいう。 - 孜孜不倦(ししふけん):
途中で飽きたりせず、たゆまず励み続けること。 - 自彊不息(じきょうふそく):
自ら努力を重ね、少しも怠らないこと。
『易経』にある言葉で、「自彊息まず」ともいう。 - 跛鼈千里(はべつせんり):
能力の劣る者でも、休まず努力を重ねれば成功するというたとえ。
足の悪いスッポンでも、歩みを止めなければ千里先まで行けるということから。『荀子』にある言葉。
最後までやり抜く・初志を貫く四字熟語
- 初志貫徹(しょしかんてつ):
最初に心に決めた志や目標を、最後まで貫き通すこと。 - 終始一貫(しゅうしいっかん):
最初から最後まで、態度や行動を変えずに通すこと。 - 首尾一貫(しゅびいっかん):
考えや方針が最初から最後まで一つに通っていて、矛盾がないこと。
「首尾一貫した説明」のように、話や論の筋道にもいう。 - 徹頭徹尾(てっとうてつび):
最初から最後まで、一つの考えや態度を押し通す様子。
「あくまでも」の意味で、「徹頭徹尾反対する」のように使う。 - 志操堅固(しそうけんご):
自分の志や信じる考えをしっかり守り、どんなことがあっても曲げない様子。
長い年月をかけて打ち込む四字熟語
- 面壁九年(めんぺきくねん):
一つの目的に向かって、長い月日をかけて粘り強く取り組むことのたとえ。
達磨大師(= 中国に禅を伝えたインドの僧)が、少林寺で九年間壁に向かって座禅を続け、悟りを開いたという故事から。 - 苦節十年(くせつじゅうねん):
長い間苦しい境遇にあっても、信念を守って努力し続けること。
多くは、成功したあとで過去の苦労を振り返って使う。 - 十年磨剣(じゅうねんまけん):
長い年月をかけて武術の腕を磨くこと。また、腕を磨きながら力を試す時を待つこと。
十年の間、一振りの剣を磨くという意から。「十年一剣」ともいう。 - 韋編三絶(いへんさんぜつ):
同じ書物を何度も繰り返し読み、学問に打ち込むこと。
孔子が『易経』を読み返すうちに、竹の札を綴じた革ひもが三度も切れたという『史記』の話から。 - 磨穿鉄硯(ませんてっけん):
強い意志で、目標を果たすまで学問や仕事に打ち込み続けること。
鉄の硯がすり減って穴があくまで励むという意から。
積み重ねを表すことわざ
- 塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる):
ほんの少しのものでも、たくさん積み重なれば山のように大きくなるというたとえ。
小さな努力でも、続けていけばいつか大きな成果になるという意味でも使う。 - 雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ):
小さな努力でも、根気強く重ねていけばやがて大きな結果につながるということ。
同じ意味の四字熟語が「点滴穿石」。 - 千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから):
どんなに大きな事業も、まずは手近な一歩から始まるということ。 - 牛の歩みも千里(うしのあゆみもせんり):
のろい牛でも休まず歩けば千里の道を行けるように、遅くても怠らずに努力を続ければ成果が上がるというたとえ。 - 細き流れも大河となる(ほそきながれもたいがとなる):
わずかな努力でも、重ねていけばやがて大きな実を結ぶということ。
細い流れも多く集まれば大河になることから。
根気よく続けることを表すことわざ
- 継続は力なり(けいぞくはちからなり):
何事もあきらめずに長く続けていれば、やがて力や成果となって表れるということ。 - 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん):
つらくても辛抱強く続ければ、やがて報われるというたとえ。
冷たい石も三年座り続ければ温まることから。 - 商いは牛の涎(あきないはうしのよだれ):
牛のよだれが切れずに長く垂れるように、商売は焦らず気長に続けるのがよいという教え。
すぐに利益を求めてあせることを戒める。 - 運気は根気(うんきはこんき):
運がよいか悪いかは、根気の有無にかかっているということ。
「運気」と「根気」の音を重ねた言い方。 - 辛抱する木に金がなる(しんぼうするきにかねがなる):
つらくても我慢して働き続ければ、いつかはお金がたまるということ。
「辛抱する気」の「気」に「木」を掛け、金のなる木にたとえた言い方。 - 斃れて後已む(たおれてのちやむ):
死ぬまで努力をやめず、力を尽くし続けること。
「斃れる」は死ぬという意味。「倒れて後已む」「死して後已む」ともいう。倒れて目的を果たせなくなるという意味ではない。 - 創業は易く守成は難し(そうぎょうはやすくしゅせいはかたし):
新しく事業を始めるより、それを衰えさせずに守り続けるほうが難しいということ。
唐の皇帝の太宗と家臣の問答から。
身につくまでに年月がかかることを表すことわざ
- ローマは一日にして成らず(ろーまはいちにちにしてならず):
大きな事業は、長い年月の努力を積み重ねなければ成し遂げられないというたとえ。
西洋から入ってきたことわざ。 - 桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん):
桃と栗は芽が出てから三年、柿は八年で実をつけることから、何事も実を結ぶまでにはそれ相応の年月がかかるということ。 - 首振り三年ころ八年(くびふりさんねんころはちねん):
何事も、腕を極めるまでには長い年月の修業が要るというたとえ。
尺八は、首を振って音を調えられるまでに三年、ころころとよい音が出せるまでに八年かかるといわれることから。 - 櫓三年に棹八年(ろさんねんにさおはちねん):
舟をこぐ道具の櫓は三年、棹は八年でようやく使いこなせるということ。
棹のほうが難しく、舟の扱いを身につけるには長い修業が要ることをいう。
途中でやめることを戒める四字熟語・ことわざ
- 三日坊主(みっかぼうず):
物事に飽きやすく、始めたことが続かないこと。また、そういう人。
修行に耐えられず、三日で寺を出てしまう僧にたとえた言葉。 - 九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく):
長い間積み重ねてきた努力も、最後のわずかな油断で台無しになるということ。
山を高く積み上げても、最後のひと盛りの土を欠けば完成しないことから。 - 百里を行く者は九十を半ばとす(ひゃくりをゆくものはくじゅうをなかばとす):
物事は終わり近くで失敗しやすいので、最後まで気を抜くなという戒め。
百里の道を行くなら、九十里まで来てようやく半分と思え、という意味。中国の歴史書『戦国策』に出てくる言葉。 - 一暴十寒(いちばくじっかん):
少しの間だけ努力しても、怠ける日のほうが多ければ成果は上がらないということ。
一日だけ日に当てて温め、十日冷やしたのでは植物は育たないという『孟子』の言葉から。 - 孟母断機(もうぼだんき):
物事、特に学問を途中でやめてはいけないという戒め。
学業半ばで家に帰ってきた孟子の前で、母が織りかけの機の布を断ち切って、学業を途中で投げ出すのはこれと同じだと戒めたという故事から。「断機之戒」ともいう。
継続の意味で使うと注意が要る言葉
- 十年一日(じゅうねんいちじつ):
長い年月がたっても、少しも変わらないこと。
同じやり方を辛抱強く守るという意味もあるが、進歩や成長がないことをいう場合もあるので、続けたことをほめるつもりで使うと皮肉に受け取られることがある。 - 転がる石には苔が生えぬ(ころがるいしにはこけがはえぬ):
仕事や住まいを次々に変える人は、地位も財産も築けないという戒め。また、いつも活動している人は古びないというたとえ。
英語のことわざから来た言葉で、イギリスでは腰を落ち着けることを勧め、アメリカでは動き続けることを勧める意味で使われることが多い。続けることの大切さを言うつもりでも、聞き手によっては逆の意味に取られる。 - 乗り掛かった船(のりかかったふね):
物事を始めてしまった以上、途中でやめるわけにはいかないというたとえ。
志を持って続けることより、引き返せない事情をいう言葉なので、前向きな継続を表したいときには合わない。 - 一労永逸(いちろうえいいつ):
一度苦労しておけば、その後は長く楽ができること。
苦労を続けるのではなく、一度の苦労で後を楽にするという考えなので、継続とは向きが逆になる。





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