儚い・無常を表す四字熟語一覧|世の移ろい・人生の短さ・夢のたとえの言葉と意味

儚い・無常を表す四字熟語一覧|世の移ろい・人生の短さ・夢のたとえの言葉と意味 特集
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「諸行無常」「盛者必衰」「夢幻泡影」「飛花落葉」など、儚さ・無常を表す四字熟語を集めました。
世の移り変わり、栄華の儚さ、命・人生の短さ、時の速さ、夢・幻・泡のたとえ、花のたとえの6つに分けて、読みと意味を紹介します。
最後に、儚さの言葉として挙げられることがあるものの、もとの意味は別にある四字熟語をまとめました。

世の無常・移り変わりを表す四字熟語

  • 諸行無常(しょぎょうむじょう):
    この世のものはすべて絶えず移り変わって生まれては消え、いつまでも変わらないものは一つもないということ。
    仏教の根本の教えの一つ。『平家物語』の冒頭「祇園精舎ぎおんしょうじゃの鐘の声、諸行無常の響あり」で広く知られる。
  • 生者必滅(しょうじゃひつめつ):
    命あるものは、必ず死ぬときが来るということ。
    仏教の言葉で、「会者定離」と対にして使われることが多い。
  • 会者定離(えしゃじょうり):
    会った者は必ず別れる運命にあるという、この世の無常をいう仏教の言葉。
  • 有為転変(ういてんぺん):
    この世のすべてのものは因縁によって仮に存在し、少しの間もとどまらず移り変わっていくこと。
    「有為」は、さまざまな原因や条件(= 因縁)が重なって生まれた、この世のあらゆるもの。「有為転変は世の習い」の形でも使い、「有為無常(ういむじょう)」ともいう。
  • 無常迅速(むじょうじんそく):
    人の世の移り変わりがきわめて速いこと。また、人の死が思いがけず早く来ること。
  • 是生滅法(ぜしょうめっぽう):
    万物は移り変わって生じては滅び、不変のものは一つもないということ。
    仏教の経典『涅槃経ねはんぎょう』で「諸行無常」に続く句。
  • 万物流転(ばんぶつるてん):
    世の中のものはすべて、とどまることなく移り変わり続けるということ。
    仏教の言葉ではなく、古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスの考えを表す言葉として知られる。
  • 世間虚仮(せけんこけ):
    この世の物事は、すべて仮のものであるということ。
    聖徳太子の言葉とされる「世間虚仮、唯仏是真ゆいぶつぜしん」の前半で、仏の教えだけが真実であると続く。

栄華の儚さ・栄枯盛衰を表す四字熟語

  • 盛者必衰(じょうしゃひっすい):
    勢いの盛んな者も、必ず衰えるときがあるということ。
    この世の無常を示した言葉。『平家物語』の冒頭で、「諸行無常の響あり」の次に「娑羅双樹しゃらそうじゅの花の色、盛者必衰のことはりをあらはす」(= 栄える者も必ず衰えるという道理を表している)と続く。
  • 栄枯盛衰(えいこせいすい):
    勢いが盛んになったり衰えたりすること。
    「栄枯盛衰は世の習い」のように使う。「栄枯」は、もとは草木が茂ることと枯れること。
  • 一栄一落(いちえいいちらく):
    人が栄えたり、没落したりする様子。
    草木が春に花を咲かせ、秋に葉を落とすように、人の世の浮き沈みが激しいことをいう。
  • 一栄一辱(いちえいいちじょく):
    栄誉を得るときもあれば、辱めを受けるときもあるということ。
    人の世のはかなさをいうほか、栄えているときの戒め、衰えているときの慰めとしても使う。
  • 盛衰興亡(せいすいこうぼう):
    盛んになったり衰えたり、国などが興ったり滅んだりすること。
  • 富貴浮雲(ふうきふうん):
    富や地位は、空に浮かぶ雲のようにはかなく頼りにならないものだというたとえ。
    『論語』の「不義にして富み且かつ貴たっときは、我に於いて浮雲の如し」(= 正しくないやり方で得た富や地位は、私にとって浮き雲のようなものだ)から。金銭や地位に無関心なたとえにも使う。

命・人生の短さを表す四字熟語

  • 老少不定(ろうしょうふじょう):
    人の寿命には老若の定めがなく、老人が先に、若者が後に死ぬとは限らないこと。
    仏教で、人の世の定めのなさを説く語。
  • 電光朝露(でんこうちょうろ):
    稲妻の光や朝の露のように、たちまち消えてしまう、はかないもののたとえ。
    「電光朝露の命」のように使う。
  • 人生朝露(じんせいちょうろ):
    人の一生は、日が当たるとすぐに消える朝露のように、はかなくもろいものだということ。
    「人生朝露の如し」を略した形。
  • 生死無常(しょうじむじょう):
    人の生死は無常で、人生がはかないこと。
  • 生死不定(しょうじふじょう):
    人の生き死にには定まったものがなく、はかない様子。
  • 朝生暮死(ちょうせいぼし):
    命がごく短いこと。また、人の一生がはかないことのたとえ。
    カゲロウなどが朝に生まれて夕方には死ぬことから。
  • 朝有紅顔(ちょうゆうこうがん):
    人生の無常や、はかないことのたとえ。
    室町時代の浄土真宗の僧・蓮如れんにょの「朝あしたには紅顔ありて夕ゆうべには白骨となれる身なり」を略した形。「紅顔」は若々しく血色のよい顔。
  • 蜉蝣一期(ふゆうのいちご):
    人の一生が短く、はかないことのたとえ。
    「蜉蝣ふゆう」は虫のカゲロウ、「一期いちご」は一生のこと。
  • 朝盈夕虚(ちょうえいせききょ):
    朝に栄えて夕べには滅びるように、人生が無常であることのたとえ。
    「盈えい」は満ちる、「虚」は空になる意。
  • 浮雲朝露(ふうんちょうろ):
    浮き雲や朝の露のように、頼りなくはかないもののたとえ。
    「浮雲」は定まらない雲、「朝露」はすぐに消える朝の露のこと。また、時が差し迫っている様子の形容にも使う。
  • 薤露蒿里(かいろこうり):
    人生のはかないことのたとえ。
    「薤露かいろ」「蒿里こうり」は、ともに古代中国の葬送の歌の曲名。「薤露」はニラの葉に降りた露がすぐに消えることをいう。
  • 東岱前後(とうたいぜんご):
    人の命がはかないものであること。
    「東岱」は、死んだ人の魂が帰るとされた中国の名山、泰山たいざんのことで、ここでは人が死ぬこと。「前後」は順が定まらない意で、人の死ぬ順は一定しないことをいう。
  • 雪泥鴻爪(せつでいこうそう):
    人の行いや事業などは跡形もなく消える、はかないものだというたとえ。
    雪解けのぬかるみに鴻おおとり(= 大きな鳥)が残した爪の跡の意。北宋の詩人・蘇軾そしょくの詩による言葉。
  • 枯魚銜索(こぎょかんさく):
    人の寿命は短いのだから、親が生きているうちに孝行すべきだということ。
    縄に通してつるした干し魚は長くはもたず、やがて虫に食われて朽ちることから。一般に、人の命がはかなく短いたとえにも使う。
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時の速さ・過ぎゆく時を表す四字熟語

  • 歳月不待(さいげつふたい):
    年月は人の都合にかまわず速やかに過ぎ去り、少しもとどまらないこと。
    「歳月人を待たず」の形で使い、今なすべきことに励めという戒めや、人生のはかなさを表す。中国の詩人・陶潜とうせん(= 陶淵明とうえんめい)の詩から。
  • 騏驥過隙(ききかげき):
    時が過ぎ去るのがきわめて速いこと。また、ほんの一瞬の出来事のたとえ。
    「騏驥きき」は一日に千里を走る名馬で、名馬が戸の隙間の向こうを一瞬で駆け抜ける意から。もとは人の命のはかなさをいう言葉。
  • 川上之歎(せんじょうのたん):
    時が無常に過ぎ去ることへの嘆き。
    孔子が川のほとりで流れを見て、「逝く者は斯かくの如ごときか。昼夜を舎やめず」(= 過ぎ去るものはこの流れのようだ。昼も夜も止まらない)と嘆いた『論語』の故事から。

夢・幻・泡のたとえで儚さを表す四字熟語

  • 夢幻泡影(むげんほうよう):
    夢・幻・泡・影のように、人の一生がはかないことのたとえ。
    もとは仏教の言葉。
  • 泡沫夢幻(ほうまつむげん):
    水の泡と夢と幻。はかないことのたとえ。
    「泡沫夢幻の世」のように使う。
  • 邯鄲之夢(かんたんのゆめ):
    人の世の栄華や人生が、はかないことのたとえ。
    中国の唐の時代、盧生ろせいという若者が邯鄲の町で不思議な枕を借りて眠り、栄華を極めた一生の夢を見たが、覚めると炊きかけの粟あわもまだ煮えないほどの短い間だったという故事から。「一炊之夢(いっすいのゆめ)」「黄粱一炊(こうりょういっすい)」ともいう。
  • 一場春夢(いちじょうのしゅんむ):
    この世の栄華も、たちまち跡形もなく消えてしまうことのたとえ。
    ひとときだけの、短い春の夜に見る夢の意から。
  • 南柯之夢(なんかのゆめ):
    夢のこと。また、この世や栄華がはかなく、むなしいことのたとえ。
    唐の時代の小説で、男が夢の中で南柯郡の長官となって栄華を極めたが、覚めてみると庭の木の下にある蟻ありの国での出来事だったという話から。「南柯」は南に伸びた枝のことで、蟻の国はその木の根元にあった。
  • 人生如夢(じんせいじょむ):
    人生は、夢のようにはかないものだということ。
    「人生夢の如し」と読み下す。
  • 浮生若夢(ふせいじゃくむ):
    はかない人生は、夢のようなものだということ。
    「浮生」は、はかない人生のこと。「浮生は夢の若ごとし」と訓読して使う。
  • 役夫之夢(えきふのゆめ):
    世の名声も栄誉も、夢のようにはかないものだというたとえ。
    昼はこき使われている年老いた使用人が、夜の夢では国王になって楽しんでいると語った『列子れっし』の故事から。「役夫」は使用人のこと。
  • 蕉鹿之夢(しょうろくのゆめ):
    人生の得も損も、夢と同じくはかないものだということ。あきらめのよさのたとえにも使う。
    昔の中国で、捕らえた鹿を芭蕉の葉で覆って隠した男が、その場所を忘れてしまい、鹿を得たのは夢だったとあきらめた故事から。
  • 鏡花水月(きょうかすいげつ):
    鏡の中の花や水面の月のように、見えてはいても手に取れないもの。
    そこから、はかない幻のたとえとして使う。また、言葉では表せず、心で感じ取るしかない物事のたとえにも使う。

花のたとえで儚さを表す四字熟語

  • 飛花落葉(ひからくよう):
    咲いた花はやがて散り、青葉もいずれ枯れて落ちるということ。この世が移ろいやすく、人の一生もはかないことのたとえ。
    夏目漱石の『吾輩は猫である』にも「飛花落葉の感慨」という形で出てくる。
  • 槿花一朝(きんかいっちょう):
    人の世の栄華が、はかないことのたとえ。
    ムクゲの花が朝に咲いて、夕暮れには散ることから。「槿花一日(きんかいちじつ)」ともいい、「槿花一朝の夢」「槿花一日の栄」の形で使う。
  • 朝開暮落(ちょうかいぼらく):
    人の命のはかないこと。
    朝に花が開き、夕暮れには散ることから。
  • 落花流水(らっかりゅうすい):
    散る花と流れる水。行く春の景色で、転じて、物事の衰えていくことのたとえ。
    男女が互いに慕い合う情のたとえにも使う。

儚さの意味で使うと注意が要る四字熟語

儚さ・無常の四字熟語として挙げられることがありますが、中心の意味は別のところにある語です。

  • 胡蝶之夢(こちょうのゆめ):
    夢と現実の区別がはっきりしないことのたとえ。また、自分と周りのものとの区別がなくなった境地。
    荘子そうし(= 中国の戦国時代の思想家)が蝶になった夢を見て、自分が蝶になったのか、蝶が自分になったのか分からなくなった故事から。人生のはかないたとえにも使うが、中心の意味は夢と現実の境のなさで、儚さだけを言いたい文では意味がずれる。
  • 華胥之夢(かしょのゆめ):
    よい夢のこと。また、昼寝のこと。
    中国古代の伝説上の帝王・黄帝が、昼寝の夢で理想の国「華胥」に遊んだ故事から。はかない夢という意味はなく、儚さを表す言葉としては使えない。
  • 滄海一粟(そうかいのいちぞく):
    大海原に浮かぶ一粒の粟あわ。広大なものの中の、きわめて小さいもののたとえ。
    広大な天地の中で人間の生がはかないという意味にも使うが、中心は小ささの意味で、儚さを言いたい文では「取るに足りない」の意に取られうる。
  • 秉燭夜遊(へいしょくやゆう):
    人生ははかないものだから、機会を逃さずに遊び楽しむこと。
    夜も明かりをともして遊ぶ意から。儚さを嘆く言葉ではなく楽しめと勧める言葉なので、無常の嘆きを書く文には合わない。
  • 美人薄命(びじんはくめい):
    容姿の美しい女性は、不運な一生を送ったり、若くして亡くなったりしやすいということ。
    「佳人薄命」ともいう。命の儚さ一般をいう言葉ではなく、美しい女性の身の上についていう言葉。

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