「有言実行」「初志貫徹」「粉骨砕身」「適材適所」など、仕事・ビジネスにまつわる四字熟語とことわざを、読みと意味つきで集めました。
四字熟語は抱負・目標、仕事に励む言葉、仕事ぶり、チーム・組織、商売などの場面に分け、最後にことわざ・慣用句を並べています。
仕事の目標やスローガン、座右の銘を選ぶときの参考にしてください。
もくじ
仕事の抱負・目標に使える四字熟語
- 有言実行(ゆうげんじっこう):
口に出した目標や約束を、責任をもって実行すること。
「不言実行」をもじって作られた言葉で、「有言実行で目標を達成する」のように使う。 - 不言実行(ふげんじっこう):
理屈や文句を言わず、なすべきことを黙って実行するという意味。 - 初志貫徹(しょしかんてつ):
初めに立てた目標や志を、途中で曲げずに最後までやり通すこと。 - 心機一転(しんきいってん):
何かをきっかけに、気持ちがすっかり新しく切り替わるという意味。
「心機」は心の働きのことで、「心気一転」と書くのは誤り。「心機一転、新しい部署で出直す」のように使う。 - 切磋琢磨(せっさたくま):
学問や技芸、人柄を磨き上げるために、たゆまず努力を重ねること。また、仲間どうしで励まし合い、競い合って向上すること。
『詩経』にある言葉で、骨や象牙、玉や石を切って磨き上げることから。 - 誠心誠意(せいしんせいい):
うそや偽りのない真心をもって、相手や物事に向き合う様子。
「誠心誠意対応する」のように、副詞のようにも使う。 - 全力投球(ぜんりょくとうきゅう):
持っている力をすべて出し切って、物事に取り組むこと。
もとは野球で、投手が全力で球を投げることをいう。 - 日進月歩(にっしんげっぽ):
日ごと月ごとに、絶え間なく進歩していく様子。 - 創意工夫(そういくふう):
あれこれ考えをめぐらせて、新しいやり方や手立てを生み出すこと。 - 一意専心(いちいせんしん):
わき目もふらず、ひたすら一つのことに打ち込む様子。
「一意専心、新しい事業に取り組む」のように、仕事の抱負にも使える。 - 首尾一貫(しゅびいっかん):
最初から最後まで、方針や態度が変わらずに筋が通っていること。
「首尾」は頭と尾、つまり物事の始めと終わりのこと。 - 不撓不屈(ふとうふくつ):
困難や苦労にぶつかっても、決してくじけない様子。
「不撓」はたわまない、「不屈」は屈しないという意味。 - 勇往邁進(ゆうおうまいしん):
目標に向かって、恐れずにまっしぐらに突き進むこと。
「勇往」は勇んで進むこと、「邁進」は勢いよく突き進むこと。 - 実践躬行(じっせんきゅうこう):
理屈や考えだけで終わらせず、自分で実際に行うという意味。
「躬行」は自分自身で行うこと。 - 安居楽業(あんきょらくぎょう):
今の住まいや立場に満足して落ち着き、自分の仕事を楽しんで励むこと。転じて、よい政治で世の中が治まっている様子のたとえ。
『漢書』の一節に基づく言葉。
仕事に励む・頑張る四字熟語
- 一所懸命(いっしょけんめい):
命がけで物事に取り組む様子。
中世の武士が、一か所の領地を命をかけて守り、生活の頼みとしたことから。「一生懸命」は、ここから転じた言い方。 - 一心不乱(いっしんふらん):
ほかのことには目もくれず、一つのことだけに心を集中させること。
古くは、雑念を払って心を一つにし、仏にすがることをいう仏教の言葉。 - 全身全霊(ぜんしんぜんれい):
体力と精神力のすべて。
「全身全霊を傾ける」「全身全霊で取り組む」のように使い、仕事の抱負にも使える。 - 粉骨砕身(ふんこつさいしん):
力の限り、懸命に働き努めること。
骨を粉にし、身を砕くほどの意。「粉骨砕心」と書くのは誤り。 - 不眠不休(ふみんふきゅう):
眠ることも休むこともせず、物事に打ち込み続ける様子。 - 孤軍奮闘(こぐんふんとう):
だれの助けも受けずに、ひとりで懸命に努力すること。
もとは、援軍のない孤立した軍勢がよく戦うことをいう。 - 刻苦勉励(こっくべんれい):
大変な苦労に耐えながら、仕事や勉学に一心に励むという意味。
「刻苦」は身を刻むような苦しみ、「勉励」は努め励むこと。 - 奮励努力(ふんれいどりょく):
気力を奮い起こして、力を尽くし励むこと。
「奮励」と「努力」という、意味の近い二つの語を重ねた言葉。 - 昼夜兼行(ちゅうやけんこう):
昼と夜の区別なく、休まずに仕事を続ける様子。
もとは、昼も夜も休まずに道を急ぐことをいう。 - 精励恪勤(せいれいかっきん):
任務や職務に一心に励み、まじめに勤めること。
「精励」は力を尽くして励むこと、「恪勤」は職務に忠実に、怠らず勤めること。 - 勤倹力行(きんけんりっこう):
よく働いて倹約し、力の限り努力して事に当たるという意味。
「勤倹」はよく働き、むだを省くこと。「きんけんりょっこう」とも読む。 - 櫛風沐雨(しっぷうもくう):
風雨にさらされながら、あちこちを駆け回って苦労すること。
風で髪をとかし、雨で体を洗う意から。『晋書』にある言葉。 - 披星戴月(ひせいたいげつ):
朝早くから夜遅くまで、懸命に働くことのたとえ。
「披星」は星をかぶる、「戴月」は月を頂く意で、早朝と夜更けを表す。
仕事が多くて忙しいことを表す四字熟語
- 東奔西走(とうほんせいそう):
あちこちを忙しく駆け回ること。
「奔」も「走」も走る意。「新しい取引先を求めて東奔西走する」のように使う。 - 多事多端(たじたたん):
処理すべき仕事が次々に重なり、ひどく忙しい様子。また、事件が続いて、世の中が騒がしく落ち着かない様子。 - 南船北馬(なんせんほくば):
絶えずあちこちを旅して、せわしく動き回ること。
中国では、川や湖の多い南では船を、平原や山の多い北では馬を使って旅をしたことから。
仕事ぶりを表す四字熟語(仕事が早い・仕事ができる・まじめ)
- 臨機応変(りんきおうへん):
その場の状況や変化に合わせて、ふさわしい手立てをとること。 - 八面六臂(はちめんろっぴ):
ひとりで何人分もの働きをすること。また、多方面でめざましい活躍をする様子。
八つの顔と六つのひじを持つ仏像の姿から。「八面六臂の活躍」の形でよく使われる。 - 一気呵成(いっきかせい):
ひと息に文章を書き上げること。また、物事を一気に成し遂げること。
「呵」は息を吹きかける意。「企画書を一気呵成に仕上げる」のように使う。 - 即断即決(そくだんそっけつ):
その場ですぐに判断を下し、ためらわずに決めるという意味。 - 快刀乱麻(かいとうらんま):
こじれた物事や難しい問題を、鮮やかに処理するたとえ。
「快刀乱麻を断つ」の略で、よく切れる刀でもつれた麻糸を断ち切ることから。 - 迅速果断(じんそくかだん):
すばやく決断して、思い切って実行する様子。
「果断」はためらわずに思い切ること。 - 熟慮断行(じゅくりょだんこう):
よく考え抜いたうえで、迷わず思い切って行うこと。 - 謹厳実直(きんげんじっちょく):
つつしみ深く、まじめで正直な様子。
「謹厳実直な人柄」のように、人柄や勤めぶりを表すのに使う。 - 三面六臂(さんめんろっぴ):
ひとりで数人分の仕事をこなす、めざましい働きぶり。
三つの顔と六つのひじを持つ仏像の姿から。「八面六臂」と同じ意味で使う。 - 精明強幹(せいめいきょうかん):
頭の働きが鋭く、仕事をこなす能力が高いこと。また、心身ともに健やかで丈夫な人のこともいう。 - 能者多労(のうしゃたろう):
能力のある人ほど多くの仕事を任されて、苦労が増えるということ。
忙しく働く人をねぎらったり、たたえたりするときに使う。『荘子』の一節に基づく言葉。
仕事の手抜き・怠慢を戒める四字熟語
- 粗製濫造(そせいらんぞう):
質の悪い品物を、むやみにたくさん作ること。 - 尸位素餐(しいそさん):
高い地位にいながら務めを果たさず、報酬だけを受け取っていること。また、そういう人。
「尸位」は位にいるだけで職務を果たさないこと、「素餐」は働かずにただ食べること。「しいそざん」とも読む。 - 読書亡羊(どくしょぼうよう):
ほかのことに心を奪われて、本来なすべき務めをおろそかにすること。
羊の番をしていた二人の召使いが、一人は読書、もう一人はばくちに夢中になって、どちらも羊を逃がしたという『荘子』の話から。
チーム・組織・リーダーの四字熟語
- 一致団結(いっちだんけつ):
多くの人が同じ目的に向かって心を合わせ、固くまとまること。 - 適材適所(てきざいてきしょ):
一人一人の能力や適性を見極め、それにふさわしい地位や仕事に就かせるという意味。
「適材適所の人員配置」のように使う。 - 一心同体(いっしんどうたい):
複数の人が、まるで一人の人間であるかのように心を合わせ、固く結びつくこと。 - 少数精鋭(しょうすうせいえい):
人数は少なくても、選び抜かれた優秀な人だけがそろっている状態。
「少数精鋭のチーム」「少数精鋭主義」のように使う。 - 年功序列(ねんこうじょれつ):
勤めた年数や年齢が増えるのに合わせて、役職や給料も上がっていくこと。また、そうした人事の決め方。 - 率先垂範(そっせんすいはん):
人の先頭に立って行動し、自ら手本を示すこと。
「垂範」は手本を示す意。「上司が率先垂範する」のように使う。 - 信賞必罰(しんしょうひつばつ):
手柄のある者には必ず賞を与え、罪のある者は必ず罰するという意味。
賞と罰のけじめをはっきりさせることをいう。『漢書』に出てくる言葉。 - 人海戦術(じんかいせんじゅつ):
大勢の人手をつぎ込んで、数の力で物事に対処すること。
もとは、損害にかまわず多くの兵を繰り出し、数の力で敵を押し切る戦法をいう。 - 多士済々(たしせいせい):
優れた人材が数多くそろっている様子。
『詩経』の「済済たる多士」から出た言葉で、「たしさいさい」とも読む。 - 一罰百戒(いちばつひゃっかい):
一人の罪を罰することで、ほかの大勢への戒めとすること。 - 和衷協同(わちゅうきょうどう):
皆が心を一つにし、力を合わせて仕事に取り組むという意味。
「衷」はまごころのことで、「和衷」は心から打ち解け合うことをいう。 - 一張一弛(いっちょういっし):
気持ちを引き締めたり、ゆるめたりして、ほどよく調子を整えること。また、厳しさと寛大さを交互に見せること。
弓の弦を張ったり、ゆるめたりすることから。『礼記』にある言葉。 - 量才録用(りょうさいろくよう):
一人一人の才能をよく見極めて、それにふさわしい地位に取り立てるという意味。
「録用」は取り立てて用いる意。北宋の文人、蘇軾の文章にある言葉。 - 大器小用(たいきしょうよう):
優れた人物を、その力に見合わない小さな役目にしか使わないこと。
大きな器を小さな用途に使う意から。『後漢書』にある言葉で、「大材小用」ともいう。
事業・商売の四字熟語
- 商売繁盛(しょうばいはんじょう):
商売がうまくいき、大いにもうかること。 - 千客万来(せんきゃくばんらい):
大勢の客が次々と訪れて、途切れることがない様子。
「せんかくばんらい」とも読む。 - 薄利多売(はくりたばい):
一つ当たりのもうけを少なくして品物を多く売り、全体として利益を上げること。 - 一粒万倍(いちりゅうまんばい):
わずかなものが、やがて非常に大きく増えるたとえ。
一粒の種をまくと、万倍もの粒になって実る意から。 - 士魂商才(しこんしょうさい):
武士の精神と、商人としての才覚を兼ね備えていること。
「和魂漢才」(= 中国伝来の学問を、日本固有の精神で消化して生かすこと)をもとに作られた言葉。 - 先義後利(せんぎこうり):
人として守るべき道義を第一に考え、損得は後回しにするという意味。
『孟子』の一節に基づく言葉。
働くこと・忙しさのことわざ・慣用句
- 猫の手も借りたい(ねこのてもかりたい):
忙しくて手が足りず、だれでもいいから手伝ってほしいことのたとえ。 - 縁の下の力持ち(えんのしたのちからもち):
人目につかないところで、ほかの人のために力を尽くすこと。また、そのような人。
今は目立たない裏方をたたえて使うのが普通だが、明治・大正のころまでは、報われない苦労をいう否定的な意味で使われた。 - 働かざる者食うべからず(はたらかざるものくうべからず):
働こうとせずに怠けている者には、食べる資格がないという戒め。
新約聖書の「テサロニケの信徒への手紙二」にある言葉から。 - 目が回る(めがまわる):
非常に忙しい様子のたとえ。
「目が回るほどの忙しさ」のように使う。めまいがする意もある。 - 身を粉にする(みをこにする):
苦労をいとわず、一心に働く様子。
「粉」は「こな」ではなく「こ」と読む。 - 額に汗する(ひたいにあせする):
汗を流すほど、骨身を惜しまずまじめに働くこと。 - 汗水を流す(あせみずをながす):
骨折りをいとわず、懸命に働くという意味。
似た言い方に「汗水垂らす」がある。 - 貧乏暇無し(びんぼうひまなし):
貧しいために暮らしに追われ、ひと息つく暇もないこと。 - 稼ぐに追いつく貧乏なし(かせぐにおいつくびんぼうなし):
まじめに働き続けていれば、貧乏に苦しむことはないという教え。 - 立っている者は親でも使え(たっているものはおやでもつかえ):
忙しいときは、手の空いている人ならだれに用事を頼んでもよいということ。
座っている人より、立っている人に頼むほうが手っ取り早いことから。「親でも」は、だれでもよいことを強めた言い方。 - 怠け者の節句働き(なまけもののせっくばたらき):
日ごろ怠けている人ほど、皆が休む祝いの日に限って忙しそうに働くこと。
「節句」は季節の節目の祝いの日で、世間では仕事を休んだ。 - 忙中閑有り(ぼうちゅうかんあり):
どんなに忙しいときでも、少しの暇は見つかるものだという意味。 - 朝起き千両夜起き百両(あさおきせんりょうよおきひゃくりょう):
早起きして朝のうちに働くことは、夜遅くまで起きて働くことよりも、はるかに値打ちがあるという教え。 - 恒産なき者は恒心なし(こうさんなきものはこうしんなし):
決まった財産や安定した仕事がなければ、いつも変わらない正しい心を保つことはできないということ。
「恒産」は一定の財産や安定した職業、「恒心」は常に変わらない正しい心のこと。『孟子』にある言葉。
仕事の心得・勤め・商売のことわざ・慣用句
- 餅は餅屋(もちはもちや):
何事も、その道の専門家に任せるのがいちばんだということ。
餅屋のついた餅がいちばんおいしいことから。 - 二足の草鞋を履く(にそくのわらじをはく):
一人の人が、両立しにくい二つの職業を兼ねること。
昔は、ばくち打ちが、ばくち打ちを捕らえる役目を兼ねることをいった。今は「会社員と小説家の二足の草鞋を履く」のようにも使う。 - 紺屋の白袴(こうやのしろばかま):
他人のための仕事に追われて、自分自身のことにまでは手が回らないたとえ。
染物屋が、客の布を染めるのに忙しく、自分は染めていない白い袴をはいていることから。 - 閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく):
客が来なくて、商売がはやらない様子。また、訪ねてくる人もなく、ひっそりと寂しい様子。
「閑古鳥」はカッコウのこと。 - 首を切る(くびをきる):
勤めている人を辞めさせること。
打ち首にする意もある。 - うだつが上がらない(うだつがあがらない):
いつまでも出世できず、地位や暮らし向きがぱっとしない様子。
運に恵まれない様子にもいう。 - 看板に偽りなし(かんばんにいつわりなし):
掲げた看板や宣伝の文句と、中身が食い違っていないこと。
外見どおりの実質が備わっていることをいい、期待外れのときは「看板に偽りあり」という。 - 巧遅は拙速に如かず(こうちはせっそくにしかず):
出来がよくても仕上がりが遅いより、出来は多少まずくても速いほうがよいという教え。
「巧遅」は上手だが遅いこと、「拙速」は下手だが速いこと。 - 暖簾を分ける(のれんをわける):
商家で、長年まじめに勤めた店員や奉公人に独立した店を持たせ、同じ屋号を名乗らせること。
「暖簾分け」ともいう。 - 潰しが効く(つぶしがきく):
今の仕事をやめても、ほかの仕事でやっていけるだけの力がある様子。
金属の製品は、潰して(= 溶かして)別の物に作り直せることから。 - 店を畳む(みせをたたむ):
商売をやめること。また、その日の営業を終えること。 - 細工は流流仕上げを御覧じろ(さいくはりゅうりゅうしあげをごろうじろ):
やり方は人それぞれなのだから、途中であれこれ言わず、出来上がりを見てから評価してほしいということ。 - 創業は易く守成は難し(そうぎょうはやすくしゅせいはかたし):
事業を始めることよりも、始めた事業を傾かせずに守っていくことのほうが難しいという戒め。
唐の太宗と家臣の問答から出た言葉で、その問答は『貞観政要』に出てくる。 - すまじきものは宮仕え(すまじきものはみやづかえ):
人に仕えて勤めることは気苦労が多いので、できればしないほうがよいということ。 - 船は船頭に任せよ(ふねはせんどうにまかせよ):
物事は、それをよく知っている専門家に任せるのがよいという教え。
船のことは、船頭がいちばんよく知っていることから。 - 商人と屏風は直ぐには立たぬ(あきんどとびょうぶはすぐにはたたぬ):
商人は、自分の気持ちや理屈を抑えて客に合わせなければ、商売を繁盛させられないということ。
屏風がまっすぐ伸ばしたままでは立たず、折り曲げると立つことにたとえた言葉。




コメント